2019年ニューヨーク市法輪功学習者のパレード(写真撮影:大紀元)

 米国移民局(USCIS)が最近発表した新しい移民規制は、明らかに中国共産党党員をターゲットにしている。米国に本部を置く全世界脱党支援センターの責任者である易蓉氏によると、この政策の影響を受けて、最近自発的に脱党証明書を申請する中国人が数十倍に増えていると指摘した。彼女は、中国本土の人々に一刻も早く中国共産党から脱退するよう呼びかけた。

 先日、米国移民局は新政策ガイドラインを発表し、共産党やその他の全体主義的な政党のメンバー、およびそれに関連するメンバーは、移民目的の申請は受理されないとしている。易蓉氏によると、ガイドラインが発表された後、中国でセンセーションを巻き起こしたと述べた。また、米国への旅行や留学、さらには移民までもが個人的な利益にかかわるため、脱党について問い合わせをする人が増えているという。

 易蓉氏によると、中国共産党は米国、さらに欧米社会全体への潜入はあまりにも深刻で、これらの共産党員を特定することは通常不可能だと述べた。中国共産党がイベントを開催するたびに、この人たちは赤旗を掲げて、中国共産党のために旗を振って叫んでいる。米国の新しい移民政策は、これらの人たちを非常に緊張させ、もはや党員であることを誇りに思うどころか、逆に恥と思っている。党員としての身分は、米国での生活にも影響を及ぼすため、脱党は最も良い選択であるという。

 易蓉氏は「三退(中国共産党、中国共産主義青年団、中国少年先鋒隊からの脱退)は人の心を見る、精神的な目覚めの波だ」と述べた。 共産党員は、共産党に入党すると一生共産主義のために戦うことを誓い、共産党に命を捧げることになるため、脱党の意思表示をする行動が大切である。電話や脱党支援センターで脱党手続きをする際には、本人が直接「三退」の意思表示をしなければならない。

2016年、法輪功学習者の集会で発言する易蓉氏(写真撮影:大紀元)

 易蓉氏は、脱党は中国人の良識を呼び覚ますことを目的とし、中国共産党の邪悪さを認識した後、中国共産党と関わらないようにするためだと指摘した。しかし、中国共産党の中国人に対する迫害は依然として非常に深刻であり、中国共産党に脱党することを知られたら、必ず当局に弾圧される。そのため、脱党支援センターでは仮名や通名での脱党を認めている。但し、脱党証明書を求める人は実名で脱退しなければならない。

 彼女によると、これまではニューヨークの脱党支援センターしか証明書を発行できなかったが、最近は需要が増え、世界中の中国人が脱党証明書を欲しがっているため、今では、オンラインで申請者が実情報を入力してから証明書を発行するサービスを提供するようにしている。

 彼女はまた、全世界脱党支援センターは世界で唯一、脱党証明書を発行する機関であり、すでに16年を経て、社会的にも知名度が高く、多くの賞賛を受けていると強調した。民衆のフィードバックによると、米国で帰化を希望する共産党員には、多くの米国弁護士が全世界脱党支援センターで脱党証明書を取得するように勧めており、米国移民局もこの証明書を認めているという。

 易蓉氏はまた、最近ニューヨークで行われた反共産主義の集会では、参加者が「共産党を打倒する」と公言している。過去には中国領事館で小粉紅(注)らが赤旗を持って騒ぎを起こしていたが、今年は姿が消え、その代わり、中国領事館に抗議に行く人が増えた。「状況は大きく変化している。去年とは全く違っている」

 他の親民主団体も脱党を行っており、易蓉氏は自発的に共産党から脱退することはいいことであると述べた。「みんなが共産党から脱退すれば、共産党はすぐに解体される」

注:小粉紅(しょうふんこう、シャオフェンホン)とは、中国語では「ピンクちゃん」に等しく、「未熟な共産主義者」であるという意味で使われている。

(看中国記者・梁路思、李懐橘/翻訳・藍彧)

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