米国トロイ大学の孔子学院(イメージ:Wikimedia Commons / Kreeder13 / CC BY-SA

 10月6日、ミズーリ州セントルイスのウェブスター大学孔子学院の中国人官員が、児童ポルノ事件を取り調べられている間に自宅で急死した。

 ウェブスター大学の「ザ・ジャーナル」によると、10月7日、ウェブスター大学の校長兼理事会会長は、同校の孔子学院官員で北京語言大学の代表である劉強が死亡したと発表した。

 セントルイス・ポストディスパッチ紙の報道によると、孔子学院の理事を務めていた劉強は、児童ポルノの容疑があるため、捜査の一環として警察が彼の自宅を捜索した後に死亡、死因は不明である。ウェブスター大学の声明によると、児童ポルノ調査と劉強の死は大学とは関係ないという。

 2004年、メリーランド大学パーカー校は最初の孔子学院を開設したのを皮切りに、米大学で孔子学院が増え始めた。最多90以上の孔子学院が開かれた。米政府は孔子学院は単なる教育機関ではなく、中国共産党の党文化の浸透・スパイ育成機関であることが発覚したため、現在、少なくとも10の米大学の孔子学院を閉鎖した。

 ポンペオ米国務長官は2020年9月1日、米大学キャンパス内の孔子学院が2020年末までに全部閉鎖されるとの見通しを示した。 Fox TVとのインタビューで、ポンペオ氏は「孔子学院がもたらすリスクは、みんなが次第に分かってきた」と語った。また、「中国共産党政権は孔子学院を通じて米国の大学で『スパイとパートナー』を募集しており、現在、キャンパス内に孔子学院を設置している米国の大学もこのことに気付いている。年内にすべての孔子学院を閉鎖してほしい」と強調した。

 ポンペオ氏は先月、孔子学院米国センターが外国使節団であると発表し、「米国における北京の世界的な政治プロパガンダと影響力を広める役割である」と明らかにした。デイビッド・スティルウェル米国務次官補は、現在も米大学キャンパスで運営されている孔子学院はまだ強制的に閉鎖されないが、米大学はキャンパス内の孔子学院の活動を厳しく監視すべきだと述べた。

 現在、日本にも孔子学院15カ所あるという。

(翻訳・藍彧)