最近、中国各地で「移動式ペット火葬車」と呼ばれる車両が多数目撃され、国民の間で大きな注目と強い疑念を呼んでいます。SNS上に投稿された動画やコメントでは、これらの車両の外観に不審な点が多く、大型の「ペット」を焼却できる設備が備わっていることが確認されており、多くのネットユーザーが不安を募らせています。
約72キロ未満はすべて標的に ペット火葬車の恐怖
動画投稿サイト「ティックトック」では、「天齐大师(てんせいだいし)」と名乗るブロガーが、「移動式ペット火葬車」に関する写真や映像を継続的に投稿しており、動画内で「恐ろしい」と明言した上で、「このような車両に遭遇したら絶対に近づかないように」と警告を発しています。
このブロガーによると、こうした「無害化処理用ペット火葬車」は、最大で72キロまでの「ペット」を焼却可能で、価格が非常に安く、しかも流通経路にも問題があるといいます。また、これらの車両は外観が火葬車と分かるものばかりではなく、時には普通のワゴン車に偽装しており、窓には濃い色のフィルムや広告シートが貼られて内部が見えないようになっているとも述べています。
加えて、不気味なのは、これらの車両が通行人に近づく際、大音量の音楽や広告音声を流すという点で、まるで車内からの助けを求める声をかき消すかのような意図が感じられると語っています。
子どもを狙った不審車の目撃例も
「天齐大师」は、自らの警告を裏付ける出来事として、4月4日に起きた一件を挙げています。ある少女が自宅の前で一人で遊んでいたところ、ワゴン車が一度通り過ぎた後、突然バックして少女のそばに戻ってきました。この異変に気付いた家の飼い犬が激しく吠えたことで、両親が急いで外に出て事なきを得ました。この車両は「中古携帯電話の回収車」と偽装しており、誰かが現れたとたん急いで方向転換して逃走したといいます。その場にいた者は皆、肝を冷やしたとのことです。
このブロガーはまた、「この種の車両の標的は、田舎の子どもに限られない。都市の見えにくい場所であっても、体重が120斤に満たないような弱い個体は、いずれも『標的』になり得る」と強調しています。
ネット上には怒りと恐怖の声
この話題がネット上で急速に拡散する中、コメント欄には怒りと恐怖の声が次々と投稿されました。
「誰がこんな車でペットを焼くんだ?」
「そんなにペットがいるわけないだろ」
「身長180センチのペットなんて、どこにいるんだよ?」
「肝心なのは、燃やすものがないってこと。人間以外に何があるっていうんだ!」
「こんな車、許可取ってるのか?誰が許可したんだ?」
「葬祭関連は民政部の管轄のはずだが、この車は一体どこが監督するべきなのか?」
「こうした車両は徹底的に調査し、一掃すべきだ!」
その一方で、X(旧ツイッター)上では、「警察官からの内部リークがあった。地方政府の幹部は、生体臓器摘出車両の調査を許可していない」という投稿も出ています。
「移動式火葬車が至る所に」「一家全員失踪が全国に蔓延」
こうした車両の存在に加え、最近の中国本土では「一家全員失踪」といった事件が相次いでおり、国民の恐怖心をいっそう強めています。
ティックトックでは、あるブロガーが複数の失踪事件をまとめて紹介しています。たとえば、江蘇省連雲港市灌雲県(かんうんけん)張宝山村(ちょうほうざんそん)に住む張強(ちょう・きょう)一家5人は、息子の不可解な死の真相が明らかにならないまま、突然家族全員が姿を消しました。
山東省聊城市(りょうじょうし)の耿文娟(こう・ぶんけん)一家3人が、4月2日に行方不明になっています。また、メディア「搜狐(そうふう)」は5月17日の報道で、大学生の李佳隆(り・かりゅう)が失踪した後、両親が動画配信を通じて息子を捜していたものの、その後両親自身も突然失踪し、結果的に一家5人がすべて消息を絶ったと伝えています。
こうした事件と「移動式ペット火葬車」の目撃情報は、時間的・地域的に重なる部分もあり、多くのネットユーザーが「背筋が凍る」と反応し、「失踪した人たちは一体どこへ行ったのか?」という疑念が拡がっています。
さらに衝撃的なのは、「干净世界(クリーンワールド)」というプラットフォームにある「第三只眼睛(だいさんのひとみ)」という番組で公開された一部の動画内容です。そこには、自称ブロガーの男女2人が出演しており、男のブロガーが語った次のような内容が注目を集めました。
彼は、「移動式ペット火葬車」は中国の雲南省、貴州省、四川省、さらにはチベット自治区などで特に販売台数が多いと指摘します。こうした車両は主に深夜に活動し、冷蔵設備と発電装置を搭載しており、後部スペースには身長170センチ以下・体重180キロまでの「対象」を収容することが可能で、現地で「処理」を完結できる構造になっていると語っています。
この話を聞いた女性ブロガーは驚きのあまり「恐ろしい」と声を漏らし、自らの故郷でまるで羊が群れごと消えたように、行方不明になる人々について、「まるで空気や土にでもなったかのようだ」と悲嘆します。
さらに男性ブロガーは、一部の失踪事件では「家の中にいた生きた人間が全員消えていた」ケースもあると暴露しており、戦慄を呼びました。女性ブロガーもこれに同意し、「最近、黄河(こうが)付近でも男の子が行方不明になった事件があった。その直後、両親もそのまま連れ去られた。ただ、その父親が軍隊経験者だったから助かった。そうでなければ、あの一家も完全に消えていた」と証言しています。
この動画の中で、女性ブロガーは現在の中国体制に対する強い不信感を示し、「自分で危機意識を持つしかない」「中国の衛生健康委員会、警察、軍隊なんて信じるな」と語っています。これに対して、男性ブロガーは「これは完全な産業チェーンになっている」と述べ、こうした現象は、すでに組織的な利権構造のもとで動いていることを示唆しています。
中共はいつでもどこでも中国人から臓器を摘出できる
番組「第三只眼睛」はまた、中国共産党が政権を握って以来、国民に対してさまざまな暴力を加えてきたと主張し、その中でも特に「生体臓器収奪」が最も残酷な行為であると強調しています。
1999年以降、多数の法輪功学習者が生きたまま臓器を収奪されたとされ、また新疆(しんきょう)では再教育キャンプが設置され、ウイグル族の大量拘束が行われて臓器移植に利用されたといいます。
臓器市場の拡大に伴い、中国共産党は全国をカバーする『人体臓器グリーン輸送ルート』を整備したとされています。これにより、一般国民から臓器をいつでも摘出できる体制が構築され、乳児すらも例外ではないと伝えられています。
この番組の最後では、近年の中国本土における失踪人口、特に子どもや若年層の行方不明が急増しており、それに続いて家族全体が「集団で消える」ケースも増えており、もはや個別の事件とは言えない状態にあると警告しています。
このような暴力行為は、かつては法輪功学習者やウイグル族に限られていたかもしれませんが、最終的にはすべての中国人に降りかかるものだと、番組は強く訴えています。
(翻訳・藍彧)