建設されている中国とラオス国境沿いに高さ2メートルの有刺鉄線フェンス(ツイッター動画のスクリーンショット)

 2月8日、ネットユーザーが投稿した動画によると、中国とラオス国境沿いに高さ2メートルの有刺鉄線フェンスが建設されているが、中国共産党政権は新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の輸入症例を防ぐためであると主張した。情報筋によると、もう一つの大きな理由は、中国共産党が国民の脱出を防ぐためだという。

 動画には、中国のラオス国境の雲南省側で、当局は丘や畑に沿って、高さ2メートル以上の有刺鉄線フェンスを建設していることが分かる。ラオス側では自然の緑の植生が一面を覆い、雲南省側では開墾された棚田が広がっている。ネットユーザーは「これは新たな奇観だ、南の国境にも万里の長城が現れた」とコメントした。

 中国南部はミャンマー、ラオス、ベトナムと国境が接しており、雲南省だけでも4,060キロ、広西チワン族自治区とベトナムを合わせて、5,000キロ近くの国境線がある。国境沿いでは村や畑が多いため、隣国同士での移動が非常に頻繁に行われている。

 2020年末には、中国共産党政権はすでに中国とミャンマーの国境沿いで、有刺鉄線、監視システム、高圧電気などを含む660キロの「南の万里の長城」という障壁工事を完成させていた。

 また、中越国境では、中国共産党当局は、新型コロナウイルスの輸入症例や、人々の密入国を防ぐという名目で、数百キロもの長さのあらゆる種類の壁を建設した。

 オーストラリアの公共放送局(ABC)傘下のABC中国語ニュースによると、新型コロナウイルスの感染拡大を制御する必要性のほか、中越国境に沿ってフェンスを設ける中国の動きは、経済問題に対する緊張を反映していると報じた。近年、数万人の中国人がベトナムに出稼ぎに行っている。ニューサウスウェールズ大学東南アジア研究名誉教授のカール・セイヤー氏は、「これは(中国で)仕事が見つからない労働者だけでなく、中国から出て行ってほしくない中国人が出て行けないようにするためのものだ」と述べた。

(翻訳・藍彧)

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