24時間もたたないうちに、北京市の中心ビジネス街で、広く注目を集める突発事件が相次いで2件発生しました。
6月26日午後、北京のランドマークである「チャイナ・ズン(中信大厦)」に小型飛行機が衝突しました。翌27日午後には、事故現場から2キロ足らずの朝陽区・華貿橋付近で大規模な火災が発生しました。2つの事件は発生時間が非常に近く、場所もいずれも北京の政治・経済の中枢エリアに位置していたため、普段から厳重な警備が敷かれているこの地域は世論の焦点となり、北京中心部の公共安全管理に異常が起きているのではないかという見方も広がっています。
6月26日午後5時55分ごろ、単発エンジンの2人乗り小型スポーツ機が飛行中、北京で最も高いビルであるチャイナ・ズンに衝突しました。この高さ528メートル、108階建ての超高層ビルは北京一の高層ビルで、最上階から3層ほど下の階からは、肉眼でも中国共産党指導部の所在地である中南海を望むことができます。さらに軍用の高倍率望遠鏡を使えば、中南海内の人々の日常的な動きまで一望できることになります。
飛行機がビルに衝突した後、多数の警察官がただちに現場を封鎖し、周辺道路では交通規制が行われました。報道関係者や通行人は退去を求められ、街区全体の警戒態勢は明らかに強化されました。大量の現場動画がすぐにネット上で拡散されましたが、関連する内容はその後、相次いで消え、外部の注目を集めています。
『北京日報』は6月27日、この事故で機内にいた操縦士1人が死亡し、ほかに13人がけがをしたと報じました。公式発表では、飛行機がなぜ北京の市街地に入ったのか、また衝突が起きた具体的な原因については、これ以上の説明はありませんでした。
この事故が広く注目されたのは、衝突したのが北京で最も高いビルだったからだけではありません。事故現場が、北京で最も敏感な区域だったからです。
この地域には、中国最大級の金融機関、多国籍企業の本部、高級商業施設が集まっているだけでなく、中国中央テレビ(CCTV)本社など複数のランドマークもあります。中南海からもわずか数キロの距離です。長年にわたり、この地域では低空飛行に対して厳しい規制が敷かれており、旅客機などの民間航空であれ、小型機などの一般航空であれ、厳密な管理を受けています。ドローンの無許可飛行もたびたび処罰対象となっています。
だからこそ、1機の軽飛行機がなぜ北京の中心市街地に入り、最終的に北京で最も高いビルに衝突できたのかが、国内外メディアの共通した関心事となっています。
英紙『フィナンシャル・タイムズ』は元パイロットの分析として、この地域は長期にわたり高度に敏感な空域に属しており、許可を得ていない飛行物体が進入すれば、通常はすぐに警報システムが作動し、場合によっては軍の対応につながる可能性もあると指摘しました。一方、ロイターは現場の目撃者の話として、北京市中心部で低空飛行する小型機を見ること自体が非常に珍しく、事故発生時の大きな衝撃音に多くの人が驚いたと伝えています。
しかし、飛行機衝突事故の調査結果を外部が待っているさなか、24時間もたたないうちに、この地域で再び突発事件が発生しました。
6月27日午後5時30分ごろ、北京朝陽区で突然火災が発生しました。前日に飛行機衝突事故が起きたチャイナ・ズンから直線距離で2キロ足らずです。
「飛行機はなぜ北京の中心市街地に入ることができたのか」という議論がまだ続く中、ほぼ同じエリアでまた大火災が発生したことで、北京で最も敏感なこの地域で一体何が起きているのかに、改めて注目が集まりました。
ネット上に流れた動画では、現場の火の勢いは激しく、大量の黒煙が急速に立ち上り、巨大な煙の柱を形成していました。数キロ離れた場所からもはっきり見えるほどで、多くの市民が、黒煙が空の半分を覆う様子を撮影していました。付近の一部道路では一時、交通渋滞も発生し、多くの車が速度を落として現場を見ていました。
Facebookアカウント「ILifePost 愛生活」は火災現場の動画を投稿しました。別のアカウント「James Jseng」も、火災が発生する現場の交通は一時混乱したとし、出火地点は中南海から10キロ足らずだと述べました。
北京朝陽消防はその後、同日夜に通報を発表し、午後5時37分に通報を受けたと説明しました。出火場所は朝陽区付近の簡易的な平屋の建物で、火はすでに消し止められ、けが人はいないとしています。出火原因については現在も調査中です。
公式発表では事故を「簡易的な平屋の建物の火災」と説明していますが、大量の現場映像を見る限り、黒煙がもうもうと立ち上り続け、遠くからでも火勢がはっきり確認できました。そのため、多くのネットユーザーは、火災の規模は公式発表で述べられているよりもはるかに深刻だったのではないかと見ています。
火災の発生地点が前日の飛行機衝突事故現場と非常に近く、しかもいずれも北京市の中心区域に位置していたことから、2つの事件はすぐに中国国内のSNSで大きな話題となりました。
多くのネットユーザーは、「昨日はビルに衝突、今日は火災。あまりにも偶然すぎる」「北京のこういう場所は警備レベルが最も高いはずなのに、なぜ事故が続けて起きるのか」「2日連続で同じ区域で起きたとなると、関連づけて考えないわけにはいかない」といったコメントを残しています。
実際、北京中心部で近年、重大な公共安全上の事件が起きることは多くありません。ここは全国の政治中心であるだけでなく、重要な金融、ビジネス、国際交流の中心でもあります。普段から警察の配置、監視カメラ、緊急対応はいずれも高いレベルで維持されています。そのため、2つの事件が連続して発生した後、社会的な関心は一気に高まりました。
同時に、国際メディアも関連事件の動きを追い続けています。『フィナンシャル・タイムズ』は北京中心空域の飛行規制問題に重点を置き、ロイター通信は現場封鎖の状況や目撃者の証言を報じ、今回の事故は発生場所や背景の面で特殊性があると見ています。
現時点で、当局はチャイナ・ズンの飛行機衝突事故の完全な調査結果をまだ公表しておらず、飛行機がなぜ北京の中枢空域に入ることができたのかについても説明していません。華貿橋付近の火災の具体的な原因も、同じく調査中です。
2つの事件が相次いで発生したことで、外部の関心は次第に3つの問題に集中しています。軽飛行機はなぜ北京の高度に敏感な中枢空域に入ることができたのか。飛行機衝突事故は機械の故障、操縦ミス、それとも別の原因によるものなのか。24時間もたたずに発生した華貿橋の火災は、単なる独立した公共安全上の事故なのか。
現在、この3つの問題はいずれも当局によるさらなる調査と説明を待つ必要があります。そして、北京の政治・経済の中枢エリアで連続して発生した2つの突発事件は、今も世論の注目を集め続けています。
(翻訳・藍彧)
