中国共産党は昔から「役目を終えた馬を殺す」ような扱いをしてきたため、退役軍人による抗議活動も各地で頻発しています。最近、四川省退役軍人事務庁の入口前で、権利を求める退役軍人たちが歌を歌う形で抗議し、訴えかける動画がネット上に広まり、注目を集めています。
中国国内の社会抗議事件を長年追っているXアカウントの「昨天」は動画を投稿し、4月9日、四川省退役軍人事務庁の入口前で、採用枠の横取りなどの理由で適切な就職・生活保障を受けられなかった十数名の退役軍人が権利擁護活動を行っていたと伝えました。動画の中で、彼らは「中国人、頑張れ」と叫んでいました。
この退役軍人たちは庁舎の前に立ち、中国でかつて広く歌われた有名な歌も合唱していました。その歌声は、まるで訴えかけるようでもあり、互いを励ますようでもあり、特別な意味を帯びて聞こえます。
「団結こそ力なり、民主的でない制度はすべて滅びよ!太陽へ、自由へ、新しい中国へ、まばゆい光を放とう」
これに対し、ネット上では次のような声が寄せられました。
「この退役軍人たちには本当に同情する。本来彼らが受け取るべき権利を、働かずに利益を得ようとしたなりすましの人間たちが奪ったのだ」
「党にとって、退役して配置転換された人たちは、使い終わった道具と同じなのだろう」
「共産党は人間を地獄に落とす達人であり、人類の邪悪さを象徴する存在だ」
中国当局が、必要な時だけ利用し、用が済めば切り捨てるようなやり方をしてきたことは、決して珍しくありません。ネット上で広まった動画によると、昨年9月3日の北京の大規模軍事パレードで、数万人の兵士が天安門前を行進し、中国共産党トップの閲兵を受けていたその日、皮肉にも雲南省紅河州では、一部の退役した三級以上の下士官たちが、紅河州政府の前で2度にわたり座り込みを行っていました。
彼らは、現地政府が月約17000円(800元)余りの退役軍人補助金を差し引いているとして抗議しました。また、転業後の配置政策がきちんと実行されておらず、生活が困難に陥っているとも訴えました。
動画には、軍服姿の中高年男性数十人が階段に座り込む様子が映っています。現場には複数の警察官がおり、建物の入口にも警察官が立っていました。動画の中で、ある男性は、彼らがすでに6回も政府に訴えに来たと話しています。また、1979年の中越戦争の際、鄧小平の署名が入った、老山や者陰山での作戦に参加した兵士、民兵、民工への「嘉奨令」も映し出されていました。
これに対し、ネット上では多くのコメントが寄せられました。
「血に染まった栄誉も、もう役に立たないのか」
「道具なんだから、使い終わったら捨てられる。なぜ本気にしたのか」
「政府の偉い人たちでさえ給料を出せなくなっているのに、雑用扱いのあなたたちが金をもらえると思っているのか」
「共産党から見れば、使い終わったトイレットペーパーと同じ。そう扱われても、彼らにとっては当然なのだろう」
「次の閲兵式では、退役軍人部隊、陳情退役軍人部隊も加えたらどうか」
「まだ『戦争があれば必ず戻る』と言うのか、首都を守った兵士たちよ」
「最高の徴兵宣伝だ」
「共産党は人間を地獄に落とす達人であり、人類の邪悪な性質の象徴だ。愚かさ、無知、偽善、陰湿さ、残虐さ、気持ち悪さ、利己心、思い上がりなど、そのすべてを含んでいる。要するに、万物の中でもっとも邪悪な存在だ」
2025年11月15日、Xアカウント「昨天」は、雲南省からの動画を投稿しました。動画には、対ベトナム作戦に参加した支援民兵の一人が、月に約2万円(1000元)にも満たないわずかな補助金を求めるため、政府職員と警備員の前でひざまずき、地面をはう姿が映っていました。
彼らはかつて、中国共産党の宣伝の中で「最も愛すべき人々」と呼ばれました。しかし今では、約2万円にも満たない補助金のために、尊厳を捨てて地面にひざまずかざるを得ない状況に追い込まれています。
現地政府に権利を訴えに行ったこの退役民兵たちは、1987年に中国共産党の動員を受け、短期間の訓練を経て中越戦争の前線に送られた雲南省の支援民兵だとされています。当時、彼らは正規兵と同じように命の危険にさらされ、銃弾が飛び交う中で弾薬や武器を運び、砲火の中で昼夜を問わず陣地の修復作業に当たっていました。
彼らは正規部隊と同じ場所で食事をし、同じ場所で寝泊まりし、同じように過酷な環境に耐えました。ベトナム戦争の前線では、負傷した人も多く、命を落とした人も少なくありませんでした。
ところが戦争が終わった後、彼らは不公平な待遇に直面しました。同時期の正規退役軍人は、現在月に約2万円 の補助金を受け取ることができます。しかし当時の支援民兵たちは対象から外され、貧しい暮らしを強いられ、老後の支えもない状態に置かれているのです。
現在、中国の退役軍人の多くが、こうしたベトナム戦争支援民兵と同じような境遇に置かれています。長年にわたり、当局の安置政策が十分に実行されず、生活に困窮する退役軍人が後を絶ちません。そのため、退役軍人による権利擁護の動きは各地で繰り返され、なかには公然と物乞いをせざるを得ない人まで出ています。
中国国家信訪局の前では、退役軍人の姿をよく見かけます。彼らもまた、当局による陳情妨害を長年受けており、場合によっては「闇監獄」と呼ばれる非公式の拘束施設に閉じ込められることさえあります。
こうした一連の出来事がはっきり示しているのは、前線で銃を担ぎ、弾薬を運んだ民兵であっても、軍の階級を持つ退役下士官であっても、中国共産党にとって必要でなくなれば、いつでも社会の片隅へ押しやられるという現実です。
彼らが戦場や軍営から戻ってきた後に直面するのは、「一日兵士になれば、一生貧困に苦しむ」という冷たい現実です。退役軍人たちがかつて命をかけて守った中国共産党政権は、今では冷たい政策と容赦ない治安維持システムで、彼らの忠誠と犠牲に応えているのです。
実は、中国の退役軍人の中には、すでに現実に目覚めた人もいます。かつてある退役軍人は、「人民のためだけに戦う」と呼びかけました。ネット上に広まった動画の中で、この退役軍人はこう語っています。
「戦争があれば必ず戻る。だが、私たち退役軍人は、ここではっきり表明すべきだと思う。人民のため、国家のために戦うのであれば、たとえ粉々になっても惜しくない。しかし、畜生どもの特権を守るために戦うのであれば、たとえ銃殺されても行かない。戦友たちよ、そうではないか」
これに対し、ネットユーザーたちは次々とコメントを寄せました。
「アフリカの留学生に出している金と比べると、本当に考えさせられる」
「退役軍人も重点的な治安維持対象になっている。現役軍人は、先輩たちのこの末路を見て何を思うのだろうか」
「ベトナム戦争そのものが邪悪だった」
「共産党の国内政策は、利用し終えたら切り捨てる、まさに恩知らずのやり方だ」
さらに、あるネットユーザーはこう指摘しています。
「中国社会の問題を長期的に解決するには、中国共産党を完全に倒し、制度そのものを変えるしかない。中国で起きている多くの災難は、制度が生み出した災難だ。自殺であれ他殺であれ、人を追い詰めているのは、反人道的な中国共産党の制度なのだ」
(翻訳・藍彧)
