「順調にいけば、若い心臓に取り換えてあげましょう」医師は患者に対し、笑顔でそう言い放ちました。これは映画のワンシーンでも、怪談の一節でもありません。今、中国のソーシャルメディアで拡散され、人々を震え上がらせている現実の医療現場の会話なのです。広東語で交わされたこの動画の中で、医師は心臓移植を望む女性患者とその家族に対し、総額30万元(約600万円)あまりという費用の話を淡々と済ませた後、冒頭の言葉を口にしました。患者が「心臓が苦しくてたまらない」と訴えると、医師は「心機能が低下していますね。ここ数日で検査を済ませてしまいましょう」と応じ、まるで車の部品でも交換するかのように、若い心臓への置換を約束したのです。

 この言葉が投げかける真の意味に気づいた時、背筋が凍るような恐怖が走ります。「若い心臓」とは、すなわち「生きている若者」そのものを意味するからです。ネット上では「その心臓は一体どこから来るのですか?」「すでにターゲットの若者が殺されるのを待っている状態なのでしょうか?」という怒りと恐怖の声が噴出しています。「いつでも交換可能」であるかのような医師の口ぶりは、その背後に巨大で潤沢な「在庫」が存在することを如実に物語っています。あるネットユーザーが漏らした「若者を一人殺すことをこれほど軽く言えるとは、一体何人殺してきたのか」という言葉は、多くの人々の疑念を代弁しています。

 その「在庫」に対する疑惑は、決して空想ではありません。2026年が幕を開けてわずか数週間、中国全土で10代の子供たちの失踪が異常な頻度で相次いでいるからです。そのリストは、見る者の心を締め付けます。1月12日、河南省で13歳の少年、王一淳君が登校中に姿を消し、翌日変わり果てた姿で発見された事件では、遺体から角膜と腎臓が抜き取られていました。同じ日、山東省では13歳の少年が、河南省の別の県でも14歳の少女が失踪しています。さらに遡れば、四川省の11歳の少女、貴州省の13歳の少女、遼寧省の15歳の少女、安徽省の17歳の女子生徒、そして山東省や河北省の少年少女たち……。わずか10日あまりの間に、11歳から17歳の子供たちが、まるで神隠しにでも遭ったかのように次々と消息を絶っているのです。尋ね人のビラが街を埋め尽くす惨状に、保護者たちは「子供の部品を狙う連中があまりにも多すぎます」と絶望の悲鳴を上げています。

 恐怖の根源は、路上での誘拐だけにとどまりません。子供たちが通う学校という安全であるはずの場所にも、不穏な影が忍び寄っています。広州市海珠区のある小学校では、担任教師が「秘密任務」と称し、保護者に無断で新入生の採血を行っていたことが発覚しました。「親に言えばご褒美のシールを取り上げる」と口止めまでされていたこの事件は、単なる手続きミスでは済まされない深い疑念を呼びました。なぜなら、一部の学校で行われる名目ばかりの健康診断が、実は臓器移植のための遺伝子データバンク構築に使われているという告発が以前から存在していたからです。「入学時の通常の健康診断だ」という学校側の釈明も、保護者たちの怒りを鎮めることはできませんでした。適合者が現れれば、その子供は直ちに危険に晒されます。「教育の場に人道に背く組織が入り込んでいる」という批判は、もはや陰謀論として片付けられない現実味を帯びているのです。

 選別が終われば、次は「輸送」です。近年、中国の都市上空や病院の屋上で頻繁に目撃されるヘリコプターが、その役割を担っていると囁かれています。南方医科大学のキャンパス内で撮影された動画には、白衣のスタッフや警備員たちが緊迫した様子で、カートに乗せた箱のような物をヘリに運び込む姿が映っていました。ネット上では「1秒もカットされていない集荷現場だ」「数分前には生きていた『部品』が運ばれていく」といった戦慄のコメントが溢れました。

 さらに衝撃を与えたのは、福建省のアモイ中医院の屋上で撮影された映像です。ヘリコプターが十字マークの入った白い袋を吊り上げているのですが、その袋が明らかに蠢いているように見えるのです。「頭のようなものが動きました」「手足を拘束された生きた人間ではないでしょうか」――映像を見た人々は恐怖に震えました。青島市の街頭で交通を遮断して行われたヘリ搬送や、小児ドナー探しで告発された過去を持つ湖南省湘雅二医院での頻繁な離着陸も、すべてが「生きたドナー」の緊急輸送ルートだと考えれば符号が合ってしまいます。

 北京の301病院や上海瑞金病院など、中国のトップクラスの病院ではヘリポートの整備が急速に進んでいます。表向きは救急医療のための「グリーンチャンネル」とされていますが、信頼が地に落ちた今の社会で、それを額面通りに受け取る者は誰もいません。医師が軽やかに約束した「若い心臓」、不可解な失踪を遂げた少年たちの具体的なリスト、学校での秘密裏の採血、そして空を飛び交う袋詰めの何か。これら一連の出来事は、点と点がつながり、巨大な闇のサプライチェーンとして中国社会を覆い尽くしています。「需要に応じて人を殺す」という狂気のシステムは、子を持つ親たちの本能的な恐怖を突き刺し、政権への信頼を根底から揺るがす「最後の藁」となりつつあるのかもしれません。今、空を見上げる人々の目には、ヘリコプターの爆音が、次の犠牲者を告げる死神の足音のように聞こえているのではないでしょうか。

(翻訳・吉原木子)