トランプ米大統領は22日、レールガンなどを搭載した「トランプ級戦艦」を建造すると発表した。強力な兵器システムと指揮能力を持ち、海軍が進める「黄金艦隊」の中核を担う。米国の海の覇権を守るとともに、造船業を振興する狙いがあるとされている。

 トランプ氏はヘグセス国防長官やフェラン海軍長官とともに行った記者会見で、「トランプ級戦艦」は「史上最も強力な水上戦闘艦」であり、「過去に建造された戦艦の100倍以上の火力を持つだろう」と語った。

 米海軍はプレスリリースで、「トランプ級戦艦」には通常の兵器に加え、極超音速ミサイルやレーザー砲、レールガン、核搭載型の巡航ミサイルが搭載される予定だとしている。

米海軍、「トランプ級戦艦」建造へ 海の覇権守る「黄金艦隊」構想の中核.
「トランプ級戦艦」(米海軍ウェブサイトより)

 フェラン海軍長官は、「大統領は、米国の海洋産業を復活させる必要性を明確に示した」と述べた。さらに、紛争が起きた際には、戦艦は空母と同様に重要な役割を持つ兵器になるだろうと強調した。

 「トランプ級戦艦」は、米海軍の空母打撃群の一部として戦闘に参加できるほか、自らが中枢となり艦隊を指揮する役割も期待されている。

 「トランプ級戦艦」は初期型の2隻を皮切りに、最終的には20隻から25隻を建造し、「黄金艦隊( Golden Fleet)」を構成するという。米海軍の大規模な計画について、英BBCは、中国共産党の造船能力に対抗する狙いがあると評論している。

 「トランプ級戦艦」の1隻目は「USSディファイアント(BBG1)」と命名される見通し。

(編集翻訳・唐木 衛)