9月3日、北京の天安門での閲兵式を前に、中国の最高指導者・習近平とロシアのウラジーミル・プーチン大統領が臓器移植について語り合いました。オーストラリアABC、イギリスBBC、日本のANN、中国の鳳凰衛視の4つの生中継映像には、両者が「臓器移植」や「不老不死」について話している場面が記録されています。

 習近平は「以前は70歳まで生きられる人は少なかったが、今では70歳でもまだ子供のようなものだ」と語りました。これにプーチンがすぐに応じて「数年後には、このバイオテクノロジーがさらに発展すれば、人類の臓器は次々と移植され、ますます若返り、さらには不老不死も可能になるだろう」と述べました。習近平は「予測では、今世紀中に150歳まで生きられるようになるかもしれない」と答えました。

 両者の「臓器移植」をめぐる会話は世界を震撼させました。9月4日、あるネットユーザーは投稿で「以前は臓器の強制摘出のことなど信じていなかった。しかし昨日、ついに信じざるを得なくなった」と書き込みました。複数のネットユーザーが「自分も信じるようになった」と返信しました。

ネットユーザーの投稿

 9月4日、X(旧ツイッター)のユーザー「閑雲」はこう語りました。
 「私のいとこは22歳のときに突然行方不明になった。警察に通報し、行方不明者の張り紙を出し、行方不明者のサイトを探したが、どんな努力も結果はなかった。この数年、私の叔母はほとんど涙で日々を過ごしてきた。何か楽しい出来事があるたびに『もしお前のいとこがいたら良かったのに』と小さな声でつぶやき、また涙が止まらなくなるのだ」
 「私はずっと叔母に『臓器の強制摘出』のことを話せなかった。自分自身が100%確信できなかったからだ。あまりに非人道的なことだから、信じたくなかった。しかし昨日、私はついに信じざるを得なくなった。警察に捜査を促すなんて夢のような話だ。彼らはこのようなことには決して関わらない」

 この投稿に50万人が注目し、コメントが殺到しました。
 「昨日は『150歳まで生きられる』なんて話が出ていた」
 「共産党が存続する限り、さらに多くの人が臓器を強制摘出され、さらに多くの人が犠牲にされるだろう。中国人は早く目を覚ますべきだ!」
 「中国で消えた若者は数千万にのぼる。しかしそのすべてが中国共産党の厳しい治安維持と世論監視の中にかき消されている。彼らは『盛世の宴』の中で、習翠翠(シー・ツイツイ、習近平を揶揄するあだ名)や江蛤蟆(ジャン・ハーマー、江沢民を揶揄する俗称)らに消費され、利用され、そして葬り去られてしまったのである」
 「以前は法輪功の『臓器の強制摘出』の真相を見ても、大げさに事実をねじ曲げていると思っていた。ところがある時、公園に子どもを連れて行った際に、中国から来た華人の母親と話した。その母親の叔母がちょうど腎臓移植を受けたばかりで、とても安かったという。たった約200万円(10万元)で済み、腎臓の出どころは不明で、すべて病院側が手配したとのことだった。そしてその母親はこう感慨を漏らした。『経験しなければ分からなかった。法輪功が言っていた臓器摘出は本当だったのだ!』」

 また、多くのネットユーザーが家族の失踪を明かしています。
 「私の弟は元武装警察の軍人だが、勤務先の出張中に行方不明になり、これまで何の消息もない」
 「私のいとこも同じだ。本当に胸が痛む。いとこはまだ20歳だった」
 「私の甥、そして同級生の甥の夫も、普通に仕事に行ったまま失踪した」
 「友人も2年前に突然連絡が途絶えた。現地で警察に通報したが、警察は何も対応しなかった」

臓器を強制摘出された生存者程佩明

 2024年7月3日、黒竜江省の法輪功学習者である程佩明(チョン・ペイミン)が、米首都ワシントンで信仰を理由に受けた拷問迫害と、臓器を強制摘出された恐怖の体験を語りました。これは、初めて臓器摘出の生存者が中国共産党による反人類罪を直接証言したものです。
程佩明はこう述べました。

 「私は命懸けで魔窟から逃れ、アメリカにやってきた。私の願いは自分の惨痛な経験を公にし、中国共産党が私に行った残酷な迫害と臓器摘出の罪行を暴露することである。正義と善良の人々に、中国共産党の邪悪な本質を理解してもらい、私の安全を守り、一刻も早くこの極悪非道の罪行を止めてほしい」

 彼は記者会見では上着を脱ぎ、上半身左側に縫合された傷跡を公開しました。その傷口は35.5センチに及び、背中の中心から胸元まで達していました。アメリカ到着後、移植の専門医がCTスキャンで確認したところ、彼の肝臓と左肺の一部が手術によって切除されていたことが判明しました。

 程佩明氏は「今でも胸部の一部の感覚がなく、全身に広がる激痛に毎日苦しめられている」と語りました。

臓器摘出に関与した医師の証言

 中国を脱出したある医師・鄭治(テイ・チー、男性)は、研修中に軍人から脅され、18歳の学生(男性)から生きたまま臓器を強制摘出した恐怖の体験を明かしました。彼は、健康な若者が自分のメスで命を落とす瞬間を目の当たりにしたといいます。

 台湾メディアの民視新聞の報道によると、1994年、鄭治は遼寧省瀋陽市の病院で研修医をしていた際、突然上司から命令を受け、18歳の男子から臓器を摘出するよう指示されました。20年以上前のその体験を振り返りながら、鄭治は全身を震わせ、声を詰まらせて涙を流しました。

 鄭治はこう語りました。
 「向かいにいた軍医が『早く眼球を取り出せ』と命じた。私は彼(学生)を見ると、まだ目を大きく見開き、まぶたが動いていた。どうしても手が出せなかった」
 「私たちは腎臓2つと眼球1つ生きたままに摘出した。その時、私はすでに崩壊寸前だった。彼(学生)はまだ18歳にも満たず、私と同じくらいの年齢だった。こんなにも生き生きとした命が・・・」

 この体験を経て、鄭治は中国を離れ、世界に向けてこの残虐非道な行為を告発する決意を固めました。

汪志遠「全社会が危険にさらされている」

 2025年2月、「法輪功迫害を追及する国際組織(WOIPFG)」の主席である汪志遠(ワン・ジーユエン)は、新唐人テレビ『健康1+1』の番組で、中国共産党による臓器の強制摘出は近年ますます横行していると述べました。「社会の中で悪魔の集団が活動している。彼らの狩りの対象は人間であり、全社会が危険にさらされている」

 汪志遠はかつてハーバード大学医学部の客員研究員を務め、2006年から中国共産党による生体臓器摘出の実態を調査してきました。彼は、中国共産党が法輪功を迫害し始めてから臓器移植の件数が急増したと指摘しています。たとえば、天津第一中心医院では、1999年以降に肝臓移植の件数が爆発的に増加しました。2004年、中国の官製メディアは同院を「世界最大の肝移植センター」と報じています。また同院の医師が電話で、臓器提供者は法輪功学習者であると認めたこともありました。

 さらに、近年では中国国内のSNSなどに公開された情報から、大量の児童失踪事件や、多くの現役軍人・退役軍人の失踪事件が報告されています。また、大人と子どもがそろって「一家全員で失踪」するケースも複数発生しています。ネットユーザーの間では、これらの失踪事件が中国共産党による「生体臓器の強制摘出」と関連しているのではないかとの疑念が広がっています。

(翻訳・藍彧)