中国ではチクングニア熱の感染が各地で拡大し注目を集めていますが、実は新型コロナウイルス(COVID-19)などの感染症も重なって流行しています。公式発表によれば、新型コロナウイルスの発症数は4か月連続で首位を占めています。
中国のソーシャルメディア上では複数のブロガーが、火葬場に最も多く搬入されているのは、突然死した80年代生まれ(35〜45歳)や90年代生まれ(25〜35歳)の人々だと発信しています。これに対し、中国のネットユーザーからは、新型コロナウイルスやワクチンが原因ではないかとの疑問の声が上がっています。
突然死はニュースではない、毎日焼き切れない若者だ!
8月8日、ある動画の中で男性がこう語りました。「今、火葬場で最も多く受け入れている遺体は、50年代生まれや60年代生まれの高齢者ではなく、70年代、80年代、90年代生まれの若者だ」。
数日前、火葬場の友人から聞いた話では、「早番と遅番の2交替制で、早番は突然死した人を多く受け入れ、遅番では中年層が大半を占めている。その多くは、強いストレスや不眠に苦しみ、住宅ローンや自動車ローン、クレジットカードやネットローン、銀行の返済遅延を抱え、会社が破産・倒産した人たちで、本当に多すぎる」と語っています。
7月25日には、ティックトックフロガー(淄博殯葬公墓陵園老劉)が動画で次のように語りました。「火葬場で今いちばん多く受け入れているのは誰か?老人ではなく、80年代、90年代生まれだの若者!私たちの遅番は、突然死、徹夜、長時間残業、激しい競争で命を削った人ばかり。次はあなたかもしれない!突然死はニュースではなく、毎日焼き切れないほどの若者なのだ!」
ネットユーザーのコメントは衝撃的
山東省のネットユーザー「博山白石洞(はくざんはくせきどう)、淄博市博山区(しはくし はくざんく)の葬儀場では、ほとんどが70年代、80年代、90年代生まれだ。うちの国の平均寿命はせいぜい60代だ!私の叔父も葬儀関係の仕事をしているが、今は若い人が多いと言っていた」
浙江省のネットユーザー「私は80年代生まれだが、同級生が5年間で30人も亡くなった」
江西省のネットユーザー「今年、私の周りで30〜40歳くらいの人が6人亡くなった。全員男性だった」
安徽省のネットユーザー「私はまだ30歳だが、同級生がすでに8人も亡くなっている」
山東省のネットユーザー「私は1987年生まれ、幼なじみが2人亡くなった。1990年生まれの友人もいる」
広西チワン族自治区のネットユーザー「私は1990年生まれ、すでに同級生が6人亡くなった」
北京市のネットユーザー「私は1985年生まれで、同級生が2人亡くなった」
湖北省のネットユーザー「同級生の何人かとはもう会えない。子宮がんや肝がんで亡くなった人、心筋梗塞で急死した人が3人、脳梗塞の人もいる」
江蘇省のネットユーザー「私は2000年代生まれ、この5年間で友人が次々と亡くなり、21人になった」
「今年は女の同級生が2人亡くなった。1人は子どもの宿題を見てあげている最中に心筋梗塞で亡くなった。もう1人は出産後に1人で子どもを育てていて、脳梗塞で亡くなった」
「私の周りで若くして急死した人は、耳にしただけでも十数人はいる」
「私の周りには未亡人や若くして夫を亡くした女性が本当に多い!」
「80年代生まれを見ると、なんだか無性に切なくなる。私たちの世代は、子どもの頃は無茶をしても平気だったのに、大人になったらあっけなく逝ってしまうんだ!」
医師「20〜30代の患者が増加」
北京中医薬大学の張凱輝(ちょうかいき)医師は6月24日、ティックトックでの投稿でこう述べました。「心筋梗塞や脳梗塞の患者はますます増えており、しかも低年齢化している。この2つの病気は、発症率・再発率・後遺症率・死亡率・経済的負担がいずれも高い。現在は40代が病棟の常連になっており、20〜30代の若者の患者も増える一方だ」。また、別の医師ブロガーも「今年は突然死する人がますます増えている」と発信しています。
澎湃新聞によると、小児科専門医で西南医科大学付属病院小児科主任の余波(よは)氏が8月6日、突発的な病により救命措置もむなしく亡くなりました。享年50歳。
極目新聞によれば、8月8日未明には新疆ウイグル自治区タルバガタイ(塔城)出身の35歳の男性歌手・朴翔(ぼくしょう)氏が心筋梗塞で急逝しました。生前の友人は「朴翔はとても明るく、『音楽の天才』と呼べる人物だった。長年の付き合いがあり、訃報を聞いて本当に突然のことで信じられなかった。これまで健康だったのに、まさか急に亡くなるとは」と語っています。
中国本ネット上で報じられた最近の突然死には、38歳の中山大学准教授で著名なボディービルダーの劉一陽(りゅういちよう)氏が心筋梗塞の疑いによる急死や、浙江省嘉興市の26歳の幼稚園教諭・銭詩洋(せんしよう)氏の急逝も含まれています。
医師「コロナは消えたことがない」
7月20日、河北工程大学付属病院の崔星亮(さいせいりょう)主任医師は、ティックトックで動画を投稿し、「最近、新型コロナウイルスの陽性率が急上昇している。外出時は必ずマスクを着用してください」と呼びかけました。
また、7月10日、北京佑安医院の李侗曾(りとうそう)主任医師も動画で次のように述べました。「新型コロナウイルスは決して消えたことがないと皆さんに伝えている。現在、全国的にコロナの患者数は徐々に増加している。救急、外来、入院患者のいずれも増えてきている。皆さんお気づきだろうか。パンデミック以降、さまざまな病気で亡くなる人がどんどん増えている。ここ2年間、特に脳梗塞や脳出血の患者が非常に多く、その年齢層は30代から50代が中心」
人は老いてから死ぬわけではない
5月30日、中のティックトックブロガー「媛媛」はこう語りました。「今年は80年代、90年代生まれの突然死が特に多い。多くの人が命を削ってお金を稼ぎ、そのお金で命をつなごうとしている。どれほどの財産や地位があっても、一瞬で全てはゼロになる。中年になてから気づいたのは、人は老いてから死ぬとは限らない」
6月5日、ブロガーの「甜萝在河南(てんらざいかなん)」はこう指摘しました。「なぜ80年代、90年代生まれの死者がますます増えているのか。最近、ある葬儀師が話していたが、この2年間で見送った80年代、90年代生まれがどんどん増えている。本来なら彼らは死者の主力層になるはずはないのに、最も多いのは突発的な心筋梗塞で亡くなった人たちだ」
突然死はある程度予防できる
医学系のブロガーはこう指摘します。突然死は発症が急で危険性も高いものの、予防やコントロールは可能です。身体は車のようなもので、日常的なメンテナンスを怠らず、崩壊させないことが重要です。関連する医学研究によれば、突然死の81.3%は発症の1週間前に前兆症状があり、胸の圧迫感や胸痛、発汗、吐き気、嘔吐、動悸、心臓の期外収縮、視界が暗くなるなどの症状が見られます。したがって、これらの症状が現れた場合は、すぐに病院へ行くべきだとしています。
また、十分な睡眠、適度な運動、健康的な食生活、禁煙と節酒は、突然死を防ぐうえで非常に重要であると強調しました。
(翻訳・藍彧)
