先日、四川省成都市で激しい雨が降った夜、ある市民が天から低く響く唸り声を耳にし、夜空を旋回する龍のような黒い影をカメラに収めました。映像が公開されると、たちまちSNSで大きな話題となりました。
撮影者は「天気を記録しようと思っていただけなのに、龍の様な黒い影が映っていました。その後、午前3時過ぎ頃、『牛の鳴き声のような低い音を聞かなかったか?』と友人に尋ねました。」と振り返りました。また、「その夜は雨で、空気が澄み、出窓に座って時折外を眺めながら座禅を組んでいました。稲光がしたので、写真を撮ろうとカメラを構えた瞬間、右上に黒い影が現れたのです。同時に、低い唸り声が聞こえてきたので、窓を開け、ベランダに出て耳を澄ましました。それは、あまりの迫力で、鳥肌が立ちました。」と話しました。
映像には、稲光に照らされた夜空を長い黒い影が雲の間を泳ぐように進み、旋回して消えていく様子が映っていました。コメント欄には「昨夜、はっきりと龍の声を聞いた」という声や、「十二支の中で龍だけは誰も見たことがない。でも私は信じている。ご先祖様はきっと見たはずだ」「百パーセント龍はいる。他人が信じるかは関係ない。私は信じている」といった投稿が並びました。
実は、こうした「龍の影」や「龍の唸り声」の目撃は今回が初めてではありません。今年5月初め、陝西省西安市、遼寧省大連市、山東省泰安市、そして四川省成都市など各地で、夜空を旋回する巨大な龍のような影が相次いで撮影されました。一部の中国メディアもこれを報じています。
5月2日午後9時ごろ、遼寧省大連市の市民が、空中でその場にとどまり螺旋運動を続ける巨大な白い影を撮影しました。この現象は約30分続き、一部の人は「本物の龍だ」と主張する一方、ライトの投影やドローン群ではないかと推測する声もありました。同じ時間帯、陝西省西安市でも雷雨の中、雲の間を蛇行する細長い黒い影が撮影されました。稲光に照らされたその姿は、時に現れ、時に雲に隠れ、まるで空を遊ぶ龍のようでした。ある市民は「3匹以上の龍が輪を描いて追いかけ合っていた」と証言しています。
山東省泰安市でも、5月4日午後9時ごろ、2つの巨大な白い影が旋回し、その直後に細長い黒い影が上下に走り抜ける様子が目撃されました。さらに数時間後の午後11時ごろ、四川省成都市の市民が雨の夜空を横切る龍のような黒い影を撮影しました。別の成都市民は深夜0時ごろにも空中を飛び回る龍の形の影を目にしたといいます。
この少し前には、広東省深圳市でも雷雨の夜に空を走る巨大な黒い影が撮影されました。その輪郭は鮮明で、大きな頭部、細長い胴体、そして四肢まで確認できたといいます。
5月8日夜、陝西省西安市は短時間の集中豪雨と雷鳴に見舞われ、多くの市民が稲光の中で再び龍のような未確認飛行物体を捉え、同時に低い「龍の唸り声」を聞いたと証言しました。映像を撮影したネットユーザーは「牛の咆哮のようで、まるで高空の彼方で巨大な怪物が吠えているようだった」と表現し、映像は加工されておらず、周囲に大型機械もなかったと強調しました。
この夜、西安や咸陽など複数の地域で同様の音が聞かれました。撮影は自宅のベランダや屋上、高速道路上など様々な場所から行われ、中にはまだ明るい時間帯に撮影されたものもありました。ある人は「外はずっと雨で、寝ようとしたら突然大きな雷鳴が響き、その後この音が聞こえた。団地では多くの人が窓を開けて外を見ていた」と話しました。別の人は「最初は大型トラックのブレーキ音かと思ったが、聞けば聞くほど違う。この鈍く低い轟音は雲の中から聞こえていた。雲の動きに合わせて遠ざかったり近づいたりした」と語りました。
同じく、5月2日夜、西安の空では複数の龍のような黒い影が高速で雲間を移動する様子も記録されています。その動きは旋回や急降下を繰り返し、まるで生きた龍のようでした。わずか数日間に中国各地で「龍の影」と「龍の唸り声」の映像が次々と投稿され、ネット上では議論が続いています。「龍は存在すると思う。ただ何らかの理由で目に見えないだけだ」という声や、「龍は別の次元に存在する可能性がある」という意見も見られます。
一方で、航空専門家は映像を分析し、黒い影の速度や姿勢は一般的な航空機とは一致せず、飛行機などの可能性は低いと指摘しました。ただし、光の具合や気象条件、撮影角度による錯覚の可能性も否定できないとしています。
真相はいまだ不明ですが、成都、西安、大連、泰安、深圳など各地から寄せられた映像と証言は、深夜の低い轟音や雷雨の中を駆け抜ける黒い影を鮮明に記録しており、今年の中国のネット上で最も注目された都市伝説的光景の一つとなっています。
(翻訳・吉原木子)
