「自宅から会社まで、どれくらいかかる?私は5時間、200キロもかかっている!」

 「私は毎日、北京から河北省の張家口(ちょうかこう)まで帰っている。往復400キロ、6時間かかっている。こんな省をまたいだ通勤生活を、もう3年続けている」
中国の大都市では住宅価格や家賃が高すぎて、多くの人が生活できません。そのため、周辺の都市で住宅を購入したり、賃貸物件を借りたりして、そこから通勤する方がコスト面で有利になります。たとえば、北京で働く人の多くが河北省の燕郊(えんこう)鎮や廊坊(ろうぼう)市に住み、上海で働く人は江蘇省の昆山(こんざん)市や浙江省の嘉興市花橋(かきょう)鎮に住んでいます。こうした人々は「双城族(ダブルシティ族)」と呼ばれており、天津と北京の間だけでもその数は約10万人にのぼります。

 今回は、この「省をまたいで働く人々」について見ていきます。

(翻訳・藍彧)