中国では、感染状況が依然として深刻です。多くの市民が、頻繁に風邪や発熱の症状を訴えています。しかし、当局が感染状況を隠蔽しているため、多くの人が単なる風邪だと誤解しています。その為、重症化して白肺(肺が白くなる症状)や肺炎になり、最終的に命を落とすケースが増えています。特に30代から40代の働き盛りの世代における突然死が目立ち、多くの人々が衝撃を受けています。
2月下旬、中国の公式メディアや疾病管理予防センターは、依然として、現在の急性呼吸器感染症の主な病原体はインフルエンザウイルスであり、季節性の流行のものであると発表しました。しかし、多くの市民の症状はこの発表とは異なります。北京市民の王(ワン)さんは、「このウイルスが新型コロナウイルスであろうとなかろうと、もう治りません。当局は『インフルエンザ』と言っていますが、最近、私の周囲では40代から50代の人が心筋梗塞や脳梗塞で突然亡くなるケースが急増しています」と語りました。
彼は最近、大興区の火葬場で葬儀に参列し、火葬場の職員に「一日に何人の火葬しているのか」と尋ねたところ、「常に4つの火葬炉が稼働しており、毎日30人以上が火葬されている」と答えられたそうです。
河北省邢台市の農村に住む黄さんも、昨年の冬から現在に至るまで、村では多くの人が繰り返し発熱や咳をしており、症状が非常に深刻だと述べています。特に若い世代の突然死が多く、40代の人が急死するケースが増えているといいます。「私たちは農村に住んでいます。その為、病院で死因を詳しく調べることはなく、何が原因で亡くなったのかも分かりません。火葬場では遺体の火葬が追いつきません。火葬の義務が緩和され、土葬が再び許可されるようになりました」と語りました。
また、彼の周辺の村では、何の前触れもなく突然亡くなる若者の話が頻繁に聞こえてくるそうです。「年末には、47歳か48歳の男性が結婚式の手伝いをした翌日、ベッドで亡くなっているのが発見されました。高齢者が突然亡くなるのはある程度理解できますが、健康だった若い人が前日まで何事もなく過ごしていたのに、翌日に急死するというケースがあまりにも多すぎます」と語りました。
「私たちの村は比較的広範囲に散らばっているので、人の死に関するニュースを聞く機会は限られています。しかし、それでも近隣の村で亡くなった人の年齢を尋ねると、40代の人が特に多いのです。40代といえば、親の面倒を見て、子どもを育てる世代です。そんな人たちが次々と亡くなってしまうのは、本当に残念なことです」
「昨年、ある家では1日に2人が亡くなりました。息子(40代)が午前中に亡くなり、その日の午後には父親も亡くなったのです。農村では、人が亡くなればすぐに埋葬されるので、畑には次々と新しい墓が増えています。私は他の場所へ出かけるとき、車を運転しながら周囲の景色を見ます。道沿いの畑にもたくさんの新しい墓ができているのを目の当たりにしました」
「また、病院は、『マイコプラズマ感染症』や『インフルエンザ』などの診断名を用いてます。しかし、人々は皆「これは新型コロナウイルスの影響だ」と考えています。」「今、病院に行けば検査をされ、抗ウイルス薬を処方されますが、1回の診察で数百元もかかります。しかも、医者は決して『新型コロナ』という言葉を使いません」
「昨年5月、私も突然発熱し、咳が止まらなくなりました。病院でレントゲンを撮ったところ、『肺炎』だと言われましたが、新型コロナ肺炎だとは言われませんでした。さらに、地元の病院では治療できないと言われ、省都の病院へ行って10日間入院することになりました」
このような状況の中、各地の市民が「身の回りの人が繰り返し感染し、突然亡くなっている」と証言しています。しかし、当局は感染状況を隠蔽し、「風邪」や「インフルエンザ」としか発表していません。この結果、多くの人が軽い風邪だと認識し、適切な治療を受けられないまま重症化し、命を落としています。
最近、中国の葬儀業界のブロガーが動画を公開し、「ここ1、2年で80年代生まれや90年代生まれの若者を見送ることが増えている」と述べています。これらの若者が心筋梗塞で亡くなるケースが増えています。
山東省の王(ワン)さんは、「病院が満員で、周囲の多くの人が白肺で亡くなっている」と述べています。彼の40代の同級生も、当日にバスケットボールをしていたにもかかわらず、突然亡くなりました。彼の周囲では、40代、50代、60代と、さまざまな年齢層の人々が亡くなっています。
瀋陽市の徐さんも、地元で年末年始に再び感染のピークが訪れ、病院の呼吸器科、発熱外来、検査科が患者であふれていると述べています。多くの人が白肺を発症し、命を落とすケースが相次いでいます。「今、病院はこの病気の患者でいっぱいで、亡くなる人が非常に多い。最初は軽い症状だったのに、数日で白肺になり、わずか3〜5日で亡くなることもある。特に若者の死亡率が高くなっている。火葬場も混雑していて、順番待ちの状態だ。知り合いのつてを頼ったり、お金を払ったりしないと、何日も火葬できないことがある」と語っています。
このように、当局は現在の感染拡大を「インフルエンザ」などの季節性ウイルスによるものと強調しています。しかし、多くの市民の体験談から、実際の状況は公式発表よりもはるかに深刻であることがうかがえます。特に、予期せぬ若年層の突然死の増加や火葬場の混雑は、社会全体に大きな衝撃を与えています。
(翻訳・吉原木子)