中国社会で極端な混乱が生じている。富豪たちが急いで中国から逃れようとしている一方で、底層民衆が相互に侵害し始めている。

 ラジオ・フリー・アジア16日の報道によると、中国では経済の不況とともに社会問題がますます深刻化している。あるトラック運転手が河北省唐山市馬蘭荘鎮付近を通りかかったところ、連続して数十人の農民によって止められ、通行料を要求されたという。

 米国在住のベテラン評論家である馬聚氏は、ラジオ・フリー・アジアとのインタビューで、「1990年代に中国でこのような現象が現れたことがある、当時、中国経済がまさに発展し始まったばかりであり、河南省、河北省、陝西省で農民が自発的に通行料を徴収することがしばしばあったが、しかし、今日再びこのような現象が現れていることは、人々の収入が減少した。あるいは、収入源を完全に失ったことを示している」と述べた。

 馬聚氏はまた、「人々の生活が続けられなくなり、最も基層の役人の収入は限られているため、社会の管理や秩序の維持が非常に欠如している。このような状況はますます増えるだろう。1990年代、国全体が混乱していたが、その時はすべてが無秩序から有秩序に変わりつつあった。しかし、今日は有秩序から無秩序に変わっている」と述べた。

 一方で、富裕層は中国から急いで逃れようとしている。イギリスの投資移民コンサルティング会社Henley & Partnersの最新の報告によると、今年、中国からは100万ドル以上の資産を持つ富裕層が13,500人以上海外に移住すると予測され、数百万ドルが中国から流出し、中国経済の減速がさらに深刻化する可能性があるという。

(翻訳・吉原木子)