中国疾病予防管理センターが22日に発表した通知によると、4月以降、PCRの陽性率が1%以上を維持し、上昇傾向を示している。14日から20日にかけて、新変異株「XBB.1.16」が42例検出されたという。これに対し、多くの人は「第2波が来るのではないか」と懸念している。

 中国メディア「新民晩報」の報道によると、中国の一部の医療機関が最近、新型コロナウイルスの検出が増加したことを確認したという。上海を例に取ると、18日に開催された上海国際自動車工業博覧会には多くのメーカーと観光客が集まったが、数日後には大規模な交差感染が発生した。多くのネットユーザーは博覧会から帰った後、翌日には発熱したと投稿した。

 これに対して、上海華山病院感染症科主任の張文宏氏は、新型コロナの二次感染を広げない取り組みとして、ウイルスに弱い人々に注目し、薬の備蓄を準備し、いかなる変異株の到来にも迅速に対応する必要があると指摘した。

 また、ゴールデンウィークを迎え、気晴らしに旅行に出かける人も多く、感染の波が加速するのではないかと心配する人も少なくない。
これについて、首都医科大学付属北京佑安(ゆうあん)病院の呼吸・感染症科主任医師である李侗(り・とう)氏は、各地でマスク着用の義務化をすでに解除したため、多くの人が個人の保護を緩めている。更にゴールデンウィークを控えて、外出や会合が増える中、感染者数が増える可能性があると指摘した。

(翻訳・吉原木子)