鄭州市「演じた封鎖解除」(ネット写真)

 中国河南省鄭州市(ていしゅうし)のフォックスコンで発生したクラスターが注目を集めた。鄭州市政府は1日、「11月1日16時から封鎖地域を解除する」と発表した。しかし、多くの市民は、公式が閉鎖解除を宣言しただけで、多くの地域がまだ閉鎖中だと暴露した。

 鄭州市疫病予防管理指揮部は1日、11月1日16時から封鎖・制御地域を調整し、秩序正しく正常な生産・生活を回復し、封鎖を解除すると発表した。

 鄭州市の「正観新聞」などの中国メディアは同日、鄭州市の封鎖解除を記録し、関連企業や店舗を取材した動画を公開した。

 しかし河南省の「トップニュース(頂端新聞)」は同日、鄭州市の多くの団地を取材したが、閉鎖がまだ解除されていないことが分かった。さらに、一部の団地は住民に対し、取材されれば、「団地の閉鎖が解除された」と答えるよう要求されたという。

 鄭州市の陳さん(女性)は、鄭州市の公式ウィーチャットグループが1日、指導部の視察に協力する人を募集しており、視察ルートのレストランで食事をし、お金がもらえることを明らかにした。

 また、「1日100元(約2000円)の出演料をもらえる」という招待状を受け取ったとするスクリーンショットが、ウェイボーなどのソーシャルプラットフォームに広く出回った。

 多くのネットユーザーはウェイボーで、10月末から鄭州市が段階的に閉鎖解除を始めていると当局が主張しているが、実際には一部の団地しか解除されておらず、公式が発表し封鎖解除するとした団地でも、事実上は正常に外出できないと明らかにした。

 また、現在、多くの場所に出入りするのに24時間のPCR検査証明書を必要とするが、PCR検査の時間が短縮され、違った形の封鎖に等しいという声も多かった。

 鄭州市疫病予防管理指揮部は3日、記者会見を開いたが、同記者会見のライブのコメント欄に「政府が嘘をついている」と批判や否定的なコメントが多く寄せられた。そのため、ライブのコメント機能はすぐに停止された。

(翻訳・藍彧)