上海市静安区で4日正午、男が刃物を持って人を傷つける事件が発生した。(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国経済は、コロナ禍と当局が実施した極端なゼロコロナ政策によって大きな打撃を受けている。公務員史上最大の減給に加え、多くの企業で大規模な人員削減が行われ、悪質な事件が多発している。

 上海市静安区で4日正午、男が刃物を持って人を傷つける事件が発生した。同男性(59歳)は最近、上海テレビ局に解雇され、報復のため、ナイフを持ってテレビ局の多数の従業員を切りつけたという。公式は負傷者を公表していない。

 中国公式メディアの報道によると、4日12時20分ごろ、上海市静安区威海路付近で、男が刃物で人を傷つける事件が発生した。現在、苗字が高という容疑者は拘束されている。高容疑者の白状によると、元勤務先と揉め事があり、交渉に失敗したため、果物ナイフを持って従業員を傷つけたという。

 容疑者は警察に取り押さえられた後も、自分には何の問題もないのに、会社に働く権利を奪われたと叫び続けていたという。一方、上海テレビは最近、人員削減を進めている。

 上海テレビだけでなく、アリババグループ傘下の子会社アリババクラウドも大量リストラが伝えられている。ネット上で1日、杭州市のアリババクラウドの従業員が解雇のため、ビルから飛び降りたというニュースが流れた。

 動画では、オフィスビルの前に制服を着た多数の警察官がいて、黒いTシャツ、グレースカートという服装の女性が、「アリババ、子供を返せ、人命がかかっている、正義を返せ」という字幕が書かれた携帯電話を手に、アリババのリストラが息子を死に追いやったと訴えている。

(翻訳・藍彧)