陳情者(webfee CC BY 2.0 via flickr

 中国河南省洛陽市ではこのほど、「河南省洛陽市の陳情ゼロ地域の受験生が全員、合格点を下げる」というニュースが流れ、中国のSNSでネットユーザーから多くの批判を浴びた。

 複数の中国メディアの報道によると、河南省洛陽市偃師区(えんしく)迎賓コミュニティ住民委員会が13日に発表した文書では、迎賓コミュニティは陳情者ゼロコミュニティであるため、当局の方針により、今年は戸籍が迎賓コミュニティにある高校入試受験生は全員、第一希望の合格点を3点下がって合格できるという。

 このニュースは、中国のネット上で瞬く間に話題となり、ネットユーザーから批判するコメントが殺到した。

 「馬鹿げている!」

 「このやりかたは、連座と同じではないか?家族の誰か1人でも陳情に行けば、子供の将来に影響すると暗示するのと同じだ。陰険すぎる!陳情する勇気があるなら、あなたの子供を学校に行けなくしてやる、これは匪賊だろう!」

 実は、このような陳情なしに対するいわゆる「褒賞」を行うのは今回が初めてではない。同省南陽市規律検査委員会(南陽市監察委員会)の公式ウェイボー「清風南陽」が2019年5月27日に発表した文章によると、河南省淅川県では、年度評価で陳情問題がなく、県レベル以上の陳情ゼロを達成した村は、その年の「陳情ゼロ村」と名付けられ、地元政府から名誉証書や勲章などのさまざまな表彰を受けることができ、さらには財政部からは「陳情ゼロ村」の村委員会に奨励する「特別」資金が与えられることを明らかにした。

 記事によると、文章が発表した時点で、淅川県は県内178の「陳情ゼロ村」を指定し、25万元(約500万円)の奨励金を出しているという。また、2018年の高校入試の受験生68人が、プラス5点の特典を受けた。

(翻訳・藍彧)