オースティン氏(U.S. Secretary of Defense, CC BY 2.0 , via Wikimedia Commons)

 ロイド・オースティン米国防長官は4日、西部カリフォルニア州での講演で、中国共産党(以下、中共)軍機による台湾の防空識別圏侵入など活発化する軍事活動について、 演習のように見えると述べ、警戒感を示した。

 中共軍機が1年以上前から台湾周辺を繰り返し飛行してきた。ここ数カ月、台湾海峡の緊張情勢が激化している。

 オースティン氏は講演の中で、「推測はしたくないが、演習のように見えることは間違いない」と述べた。

 ロイター通信は、定義によると、軍事訓練飛行は潜在的な行動に対する演習だと報じた。

 中共は台湾に対する武力行使を排除しないと主張しているが、中華民国は台湾が独立国家であり、自由と民主主義を守ると表明した。

 中華民国国防部が発表した台湾の防空識別圏(ADIZ)への中共軍機侵入の動態報告書によると、2021年以降、880機以上の中共軍機が台湾を攪乱しており、これは2019年と2020年の年度総合の2倍となっている。

 ブリンケン米国務長官は、台湾海峡の情勢について、中共は近年、軍事的な挑発を含めて現状を変えようと、台湾への圧力を強めていると述べた。

 ブリンケン氏はまた、中共が台湾を犯すと「悲惨な決定」になる可能性があり、米国は台湾の自己防衛能力の確保に力に入れると述べた。彼は中共の指導者に、この問題を非常に慎重に考え、多くの人に恐ろしい結果をもたらし、誰にも不利な危機をもたらさないよう警告した。

(翻訳・徳永木里子)