夏業良氏(パブリック・ドメイン)

 中国共産党(以下、中共)創立100年記念式典が、1日に天安門広場で幕を閉じました。習近平氏が当日発表した演説について、米滞在中の経済学者夏業良氏(北京大学の元経済学教授)は「希望の声」のインタビューで、皇帝の夢が表れていると指摘しました。また、中共が中国人を洗脳していること、中共の権力が高層の子女にしか受け継がれていないこと、中共の前途は多難であることなどを述べました。

 習近平氏の演説に皇帝の夢

 習氏は演説で「中国人民はいかなる外来勢力によるいじめ、圧迫、奴隷化を断じて許しません。そんな妄想をする者は、14億以上の中国人民が血肉で築いた鋼鉄の長城にぶつかり、頭を割られ血まみれになるに違いありません!」と述べました。習氏はまた、中国は他国からの「先生のような」説教を決して受け入れないと強調しました。台湾を巡り、「一つの中国」と「92年コンセンサス」の堅持と「平和的統一」プロセスの推進を強調し、「台湾独立」のいかなる試みをも潰すと主張しました。

 夏氏は、同演説には習氏が台湾を武力で統一するという野望、皇帝の夢が表れていると考えています。「それは台湾人が望んでいることではありません。何としても台湾を破壊したいというのであれば、中国人が本気で賛成するかはともかく、国際社会はきっと黙って見ていられません」

 「習氏が言う外国勢力とは、もちろん米国をはじめとする、国際的な人権基準を遵守し、自由・民主主義・立憲主義・法の支配・平和を追求する国々のことです。 つまり、世界の他の国々にどう見られようが言われようが、自分のやりたいことを貫くという決意を示しているのです」

 「それから、過去には中共軍の中に『たとえ台湾を焦土にしても、独立させるわけにはいかない』という人もいました。彼らのこのような暴言は、実に反人類的ではありませんか。国とは何でしょうか?民族や国家というのは後から派生したもので、人間社会の究極の目標は、誰もが幸せで平等で安定した自由な生活を送ることです。これを究極の目標とせず、どうしても統一を究極の目標とするのであれば、それは皇帝の夢であり、我々が望むものではなく、ましてや台湾の人々が望むものでもありません。台湾を焦土にしようとするのは、台湾人が納得しないのはもちろんのこと、中国人も、祖国の宝のような島が完全に破壊されることに満足するのでしょうか。そして、平和・民主主義・自由を愛する世界中の多くの国々が、何もせずに黙って見ていられるでしょうか?そんなことはあり得ないと思います。これは皇帝の夢であり、独裁者の喧伝や傲慢に過ぎません」

 習氏は毛沢東時代の慣習を復活

 夏氏はまた、習氏は確実に毛沢東を見習い、現在は基本的に毛沢東時代の慣習を復活させていると述べました。

 「習氏は今権力を掌握しており、誰にも譲りたくないと思っているのです。そのため、来年の第20回党大会では、彼が権力を完全に手にすることは想像に難くありません。中共が後継者を育成することは、つまり洗脳教育や奴隷化制度に他ならないのです。中国全土が奴隷化され、10代でも大人でも、党の道具として飼いならされ、党の言うことに従うのみです。もし従わなければ、追放され、あらゆる方面から取り締まられます。最終的には、肉体をも消滅させられかねません。これは、毛沢東時代の典型的なやり方と言えます。習氏は基本的に毛沢東時代の慣習を復活させています」

 中共は1世紀を生き抜き、2世紀を目標にしています。100年経っても強く長続きすると考える人もいれば、物事が極まれば必ず逆の方向へ向かい、習氏は(中共滅亡の)総加速師だと考える人もいます。夏氏は「蒋経国氏はかつて世界に永続的な与党は存在しないと言いました。そこで彼は台湾を民主的な政治に向かわせました。今、中共は埋葬される日を迎えています。いつ埋められるかははっきりわかりませんが、この歴史的な流れは避けられず、その日が来るまで長くないと思います」と語りました。

(翻訳・徳永木里子)