「香港大紀元時報」の印刷工場「新紀元印刷所」に12日未明、4人の暴漢が侵入し、印刷用のパソコンや印刷機などを破壊した事件を受けて、各国の政府要員が襲撃行為を非難した。

 「大紀元時報」によると、ベネディクト・ロジャーズ氏(英保守党人権委員会副会長、市民団体「香港ウォッチ」会長)は12日、香港大紀元時報の印刷工場が襲撃されたことで、香港の報道と言論の自由が深刻な脅威に直面していることが、再び証明されたと述べた。「我々はこれを断固として非難する」

 イアン・ダンカン・スミス氏(英庶民院議員、元保守党党首)は「これは自由で独立した報道機関に対する犯罪だ。メディアに対するいかなる破壊行為を強く非難する」と述べた。

 英国貴族院議員フィリップ・ハント卿は「香港大紀元時報は、人権と報道の自由を守るために大胆不敵であり、素晴らしい独立メディアだ。大紀元時報が永遠に封鎖されないように祈っている。最高の祝福を!」と語った。

 英国貴族院議員デビッド・アルトン卿は「言論の自由を敵視し、印刷機を破壊した者は、人権を全く尊重していないだけでなく、真実を恐れていることも暴露した」と述べた。

 ヘレナ・アン・ケネディ氏(英国貴族院議員、オックスフォードのマンスフィールド大学の元校長)は同日、英字メディア「新唐人」に送った声明では、「印刷工場のパソコンや印刷機の破壊は民主主義を敵視する行為である」と書いた。

 アンリ・マロッセ氏(フランスのシンクタンク「ヴォーカル・ヨーロッパ」の責任者、欧州連合経済社会評議会の元議長)は13日、「中国共産党が香港を中国の普通の省の1つに変えようとしているのが分かる。香港の人々、特に法輪功学習者や民主主義者に同情を表したい」と語った。

 12日、デビン・ヌネス下院議員(カリフォルニア州選出)、ブライアン・バビン下院議員(テキサス州選出)、ジム・バンクス下院議員(インディアナ州選出)、スコット・ペリー下院議員(ペンシルベニア州選出)など多数の米連邦議会議員が、香港新紀元印刷所への襲撃事件を非難した。「この行為は中国共産党が香港の真実を語る人々の声を封じ込め、良知を揺さぶるものであり、容認されるべきでない」

 米国務省の報道官は13日の声明の中で、米政府は同襲撃事件に関心を抱いている。中国共産党による香港の独立したメディアの自由に対する抑圧に関わるものであり、非難されるべきだと述べた。

 ポンペオ前国務長官は13日、同襲撃事件に対し、「米国は、(中国共産党による)香港の人々への継続的な抑圧、及び自由、特に報道の自由の侵食を容認できないという明確なメッセージを発信すべきだ」と強調した。

 「大紀元時報日本」14日の報道によると、日本地方議会議員たちは、メディア襲撃が「容認されない」「恥ずべきこと」などと発言した。

(看中国記者・黎宜明/翻訳・徳永木里子)