ウィスコンシン州の州議会議事堂(イメージ:Wikipedia/Dori CC BY-SA 3.0

 米メディアによると、ある米国公民が選挙データを閲覧するのに州政府が大金を支払わせるやり方に怒りを感じ、選挙データをすべて購入し、無料で公開ダウンロードできるようにしたという。その結果、選挙データが極めて混乱しており、不正の疑いが強いことが判明した。

 以前、データベースサイト(https://badgervoters.wi.gov/)は公開されていて、一般の人がアクセスできるようになっていた。しかし、今年は有権者名簿のデータをダウンロードするのに1万5000ドル、郵便投票のデータをダウンロードするのに1万5000ドル、データをすべて購入するのに2万5000ドルと、新車を買うのに相当する額が同ウェブサイトのページに書かれている。

 もし有権者が十分なお金を持っていなければ、自分の州のデータベースを見る資格がないのと同じではと、あるウィスコンシン州の公民が憤りを感じた。

 彼は、真実を知る権利を守ることを決意し、自分のポケットから2万5000ドルを支払ってすべてのデータをダウンロードした。すると、データベースの情報が非常に混乱していて、さまざま数字のギャップがあることを発見した彼は、データベースをインターネット上に公開し、一般の人が無料でダウンロードできるようにした。

 データをダウンロードして調べて分析した人が、不正の疑いがあるところを記事にまとめた。

 1.有権者数がウィスコンシン州の総人口より200万人多い

 記事によると、基本データベースには、有権者の投票履歴と有権者登録名簿の2つのテーブルが用意されている。

 このうち、登録済みの有権者名簿用紙には、約6,994,368人の有権者のデータが記載されている。しかし、ウィスコンシン州の総人口は586万人に過ぎず、18歳以上の法定有権者は468万人しかいない。つまり、6,994,368人の有権者データのうち、少なくとも2,314,368人の有権者データは存在しないはずだ。

 2.データが混乱していて一致しない 信憑性が疑われる

 また、「有権者投票履歴」には、「郵送による投票」の記録が2,152,453件あり、そのうちの1,949,121件が郵送されたものだ。つまり、1,949,121人が郵便投票で投票した。

 しかし、2020年11月の有権者リストの記録によると、今回の選挙での郵便投票(Absentee ballots)には745,405件、投票所(At Polls)には485,135件の記録があった。つまり、今回の選挙で投票したのは120万3040人しかいない。

 また、11月4日のCNBCニュースによると、ウィスコンシン州ではすでに310万人以上が投票しているという。

 上記のデータの数値がどれも一致しなせず、いったいどれが本当なのか?

 3.同一人物の有権者が2回投票

 また、有権者登録用紙に記録された有権者12万3540人のうち、同一人物が2つの有権者番号を持ち、2回投票していることが判明した。有権者情報と住所を比較することで、同一人物が2つの有権者番号を持っていることが確認できた。

 4.数千人の不完全な有権者のデータ

 さらに、2つの表のそれぞれに、数千もの不完全な有権者情報、空欄の有権者番号、文字化けや改行、空欄の申請日が含まれていた。

 5.死人投票

 この不条理なデータベースには、ある女性が郵便投票で投票したという記録もあるが、データベースでは明らかに死亡(故人)と表記されている。そして、ネットでもこの女性は確かに2018年1月に亡くなっていると検索できる。

 この女性のケースは孤立したものではない。記事の作者によると、データベースに登録されている有権者のうち、「有権者の情報理由(Voter Status Reason)」で「故人」と表記されている人は55万9201人で、データベースの有権者総数の7.995%に上る。

(翻訳・北条)