中国政府は紅海入り口の戦略的な要塞地であり、世界貿易の動脈であるジブチ共和国に海軍を設置

 5月30日、アメリカ中央情報局と米国連邦調査局FBIに長年携わった専門家たちが、世界の安全について討論するサイト『The Cipher Brief』で、中国共産党の全世界での経済と軍事の拡張に関するレポートを発表した。

狙われたアフリカと中東

 レポートによると、中国共産党がアフリカ各国にインフラ整備という名目で資金援助を行い、金利で利益を出しつつ現地の自然資源を獲得していると指摘している。

 さらに中国政府はアフリカと中東で勢力を拡張し、ジブチ共和国に海外軍事基地を作った。米国国防総省は、中国共産党が海外で初めて海軍基地を作り、戦略的な意味が深いと連邦議会で述べている。

 米国衆議院情報委員会主席Devin Nunes氏によると、ジブチは紅海入り口の戦略的要塞に位置しており、全世界の貿易の動脈になっている。このことから中国は、全世界の貿易を断ち切る巨大な影響力を持つことになるとの見方を示した。

 同氏はさらに「中国はアフリカのインフラ投資を理由に、国連を利用してアフリカ諸国に圧力を与えている。アフリカ諸国は、中国から貸付けを受けた代償に巨大な対価を払わなければならないことに気づいた」と述べている。 

 『The Cipher Brief』の報告では、中国政府が投資した資金は現地の資源と交換されていることにも言及された。

  中国輸出入銀行は、2002年から2009年の間に293億ドルもの資金をアフリカ諸国のプロジェクトに提供した。中国政府はアフリカのいたるところでスポーツ施設やスタジアムを建設し、高速道路などのプロジェクトを立ち上げ、中国から100万人の労働者を雇用した。一方、アフリカ現地の生活は改善されるどころか、資源を取られて重い借金を背負わされている。

 現在、アフリカの多くの国々は貧困と失業などの問題に直面している。北欧アフリカ研究所のHenningMelber教授によるとアフリカは原料提供しかなく、中国政府は商品を生産することをだけを重視している。このような関係は搾取であり、不平等な関係であると指摘している。

 ナイジェリアは中国政府がアフリカで投資援助を行っている国家の一つである。ナイジェリア中央銀行頭取Lamido Sanusi氏は、2013年にイギリスの経済誌『フィナンシャル・タイムズ』にコメントを発表し、「中国のこれらのプロジェクトは現地から運んできた人力を使い、技術を移転してもらえず、中国が私達の原材料を持っていき、後から私達の製品を売る、これは実質的に植民地主義です」と述べている。 

 同氏は具体例として、中国がボツワナとナミビアの2つの国で現地会社のビジネスを奪い取り、アフリカの多くの市場を占拠して現地の産業を空にしたと述べ、中国が輸入している石油の約50%が中東、23%がアフリカから来ていると指摘した。

中国政府のやり方に先進国諸国はどのように認識しているのか?

つづく

(原 光寛)