イメージ:プラナ / PIXTA(ピクスタ)

 男女問わず、多くの高齢者に「変なにおい」が漂っていることが多いようで、人が近づきたがらない原因にもなってしまいます。なぜお年寄りにこの「加齢臭」があるのでしょうか?加齢臭は歳を取ったサインですが、病気の原因にもなります。高齢者の「加齢臭」の原因は大きく分けて4つあります。

 1、正常な老化

 日本のある研究機関が7年間をかけて研究した結果、40歳以降は年齢を重ねるごとに肌の抗酸化物質の量が徐々に減少し、ホルモンの変化とともに肌の遊離脂肪酸の酸化が起こり、2-ノネナールが生成されることがわかりました。この物質には独特のにおいがあり、どんどん溜まっていくと加齢臭がになります。

 また、2-ノネナールは体の汗腺から飛散するため、密閉された環境では臭いが強くなるという研究結果も出ています。

 2、口腔疾患

 年齢とともに、消化能力が徐々に低下していきます。高齢者の噛む機能が弱まるため、食べ物を完全に噛み砕くことができなくなり、口の中に残った食べ物が口臭を引き起こし、次第に加齢臭になります。

 3、糖尿病

 糖尿病患者も加齢臭になりやすいです。体内の血糖値濃度が高いために、脂肪やタンパク質の分解に影響し、ケトン体が発生しやすくなります。呼吸のガスに腐ったリンゴのような臭いが現れます。

 4、個人衛生を重視しない

 一部の高齢者は行動が不便なため、毎日風呂に入ることができません。特に寒い時は、服を毎日変えられません。これが続くと、異臭が出ます。

女性よりも男性の「加齢臭」が強い原因

 多くの男性は喫煙や飲酒で皮脂が増え、2-ノネナールの生成量も増え、においが際立つようになります。

 女性は体内で生成されるエストロゲンに加齢臭を抑える効果があり、男性に比べて女性は自然とにおいが薄くなります。

加齢臭を消すためにやるべき5つのこと

 1、衛生管理

 個人の衛生管理がしっかりできていないと、加齢臭の原因になります。そのため、加齢臭を除去したいのであれば、個人の衛生管理を強化すべきです。毎日お風呂に入れなくても、暑い時期には、毎日着替えをしたり、首や脇の下などの皮脂腺が豊富な部分をきれいに洗浄して、臭いが出ないようにする必要があります。

 2、タバコやアルコールから遠ざかる

 タバコやアルコールは脂肪の酸化を加速させ、加齢臭の発生につながります。そのため、禁煙や禁酒することは「加齢臭」が減るのみならず、健康にもいい一石二鳥です。

 3、食事療法

 肉の食べ過ぎは体内の脂肪の酸化を早めてしまうので、肉の量を少なくする必要があります。 食事はできるだけ淡泊さを主として、ナッツ類や大豆、ブドウ、オレンジなど抗酸化作用のある食品を多めに食べるようにするといいです。

 4、ミョウバンを使って臭いを取除く

 ミョウバンは殺菌効果と消臭効果があり、汗を止めることもできます。500mlの水に15gのミョウバンを加えて、50倍に薄めたミョウバン水を2日間置いてから、お風呂に入れると、効果的に臭いを消すことができます。

 5、ストレスの解消

 あまりにもストレスが溜まりすぎると、加齢臭が増してしまいます。特に一人暮らしの高齢者にとっては、ストレスを解消する方法を見つけることが重要です。会話することはストレス解消の良い方法の一つであり、普段、人とコミュニケーションを取るように心がけましょう。

(翻訳・藍彧)