2、三流の親は横暴で強気で優位に立つ

ある親は、子供を自分の塑像作品のようにみなし、自分のイメージした生活に基づいて子供を育て、子供の一切の行動を厳しく管理する。

『古今賢文』[1]の中で、国家は若者に儀礼を教え、一般家庭では男の子に何が悪事かを教えれば、話したことには道理がある、と言っている。

あるネット上の友人は、ネット上の討論で自分の成長体験を共有した。彼女は小さい時から聞き分けの良いおとなしい女の子だった。高校では理科を選択したが、それは親の言う事をきいたからだ。大学入学試験では何を志望したらいいか、卒業したらどんな仕事につくか、両親の言う通りにする…。

「私は20才の頃、まるで木彫りの人形みたいでした。何でも両親に決めてもらい、彼らの言う通りにやっていました」

仕事を始めてから、彼女は次第に言いなりになることでとても多くのものを失った事に気がついた。自分の頭で考える能力をなくし、抵抗する意識を失い、人に服従したり顔色を窺う習慣が身についてしまい、ノーと言う勇気がなくなってしまった。

このネット友達の経験は多くの中国人家庭の実際の描写であると言える。

中国では両親はしょっちゅう、このように子供を教育する。「年寄りの言うことを聞かないとばかを見るぞ! おまえは子供のくせにどうして言うことを聞かないんだ」「親の言うことを聞いていれば間違いないんだ!」「大きくなったと思ったら親の言うことを聞かなくなった」

子供に対する過干渉の他に過保護もあり、子供の代わりに何でもやってやりたくてたまらない。子供は落ち着いて勉強さえしていればいいんだ、と思っている。しかし過保護の場合、子供は気をつけなければ大きな赤ん坊のように成長してしまう。子供は独立して世間に出てから苦しみや辛い結果などに直面するのである。

よく見られる例としてこのようなことがある。子供にすべて自分の言うことをきかせ、自分の姿かたちはすなわち子供の姿かたち、自分のレベルは子供のレベル、自分の人生イコール子供の人生、と考える親たち。

注:
[1] 『古今賢文』:明朝の児童向け儒家啓蒙書。

(つづく)

(翻訳・夜香木)