新安江ダム(イメージ:ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国浙江省の杭州市は7日午後から洪水警戒レベルを最高級に引き上げ、8日には新安江ダムの非常用ゲートを9つ開ける可能性がある。

 杭州市メディアによると、5月29日に梅雨に入ってから、杭州市全体の降雨量は676ミリに達し、例年同期の2.6倍となる。北京時間7日午後1時には洪水警戒レベルを最高級に引き上げた。

 現地気象局はこれから3日間強めの降雨が予想されるため、浙江省洪水警戒指導部は8日に新安江ダムの非常用ゲートを9つ開ける可能性がある。ダムから放流された水は、蘭江や分水江の洪水と重なる可能性があり、洪水の状況は非常に厳しい。地方当局は、今回の放流は少なくとも長江流域の8つの地区、約30万人に影響すると見込でいる。実際には非常用ゲートを9つ開けたことがかつてない。1999年の8つ開けたことが最大の放流となり、9つ開けるとダム自体への影響も懸念される。

 最新情報によると、杭州市水文水資源監測センターが7月7日夜6時に、明日8日5時には洪水が警戒水位を超える可能性があるという黄色(注1)洪水警報を出した。

注1:中国の警戒信号のレベルは、一般的に気象災害がもたらす危害の程度、緊急度、展開状況に応じて、Ⅳ(一般)、Ⅲ(軽度)、Ⅱ(重度)、Ⅰ(特に重度)の4段階に分けられ、青、黄、橙、赤の順に表示される。

7月7日午前10時、新安江ダムの非常用ゲートを3つ開けて、放流した:

 

Youtubeによる動画「杭州水害による土砂崩れ、昌化鎮橋が崩壊」:

 

(翻訳・北条)