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 強風とみぞれの日、出かけないといけない用事があり、10分くらい早めにバス停に行きバス待ちをしていました。待っている間、もう一人の乗客がやってきました。私たちは軽く挨拶を交わし、雑談を始めました。天気の話の後、お互いの仕事の話をし始めました。

 その方は、初見でも上品な方だとわかりますが、意外にもアメリカの名門校の教授でした。専攻は違いますが、経験豊富な教授は仕事に関するアドバイスをしてくれました。

 初めて会った人の話をこんなにも素直になって聞いてくれただけでなく、私の質問に対し真剣に考えてから答えをくれた教授に、私はすごく感謝しています。あっという間に10分が経ち、バスが来ました。私は教授にお礼を言って、別れを告げ、バスに乗りました。この10分間の出来事を思い返してみると、こんなに寒い日にも、暖かさを感じた気がします。

 人と人との間には、様々な関係性があります。一瞬ですれ違う人もいれば、一生付き添う人もいます。人生の中のすべての出会いは縁によるものです。さっきの教授もそうです。私たちの人生では、たった十分間の縁しかなかったのかもしれません。しかし教授はたった10分間で、自らの学識と経験で私にアドバイスをし、私の人生に忘れられない1ページを残してくれました。出かける時、悪い天気だの疲れる仕事だの、文句ばかり言ってきましたが、今になったら、微笑むことしか覚えません。

 天はすべての人のために絶妙な人生を按排してくれているのだと思いました。私たちはいろいろな逆境を経験するかもしれないが、ある時、ある場所で、たくさんのサプライスが私たちを待っているかもしれません。

(翻訳・柳生和樹)