イメージ:YUMIK / PIXTA(ピクスタ)

 イギリス放送局(BBC)によると、6月29日に科学者が「米国科学アカデミー紀要」(Procedings of the National Academy of Science)に掲載された論文では、中国で豚を宿主とする新型インフルエンザウイルス「G4 EA H1N1」が出現し、人類に感染する特徴を全部持っていることが検出されたという。科学者たちは「G4 EA H1N1」が突然変異すれば、大規模なヒトからヒトへの感染やパンデミックにつながるのではないかと懸念している。

 同報道によると、「G4 EA H1N1」はまだ大きな脅威となっていないが、中国で屠殺や養豚業者の感染が確認されており、現在のインフルエンザワクチンでは効かないようだ。そのため、豚のウイルス対策を早急に行う必要があり、豚業界の従業者を慎重に観察する必要があると指摘した。

 また、「G4 EA H1N1」は2009年に発見された豚インフルエンザ「A/H 1 pdm 09」に似ている。「A/H 1 pdm 09」による死亡率は当初恐れられていたほど高くない。主な原因はそれ以前流行したインフルエンザウイルスと共通性があるため、年配の方にはある程度の免疫力があると報じた。

 イギリスのノッティンガム大学(University of Nottingham)の張建洲教授は、「現在、私たちが中共ウイルス(新型コロナウイルス)に重きを置くことは正しいが、新らしいウイルスがもたらす潜在的な脅威を無視してはいけない」と話した。

(看中国記者・黎小葵/翻訳・藍彧)