ちまき(写真撮影:看中国/黎宜明)

 今日(6月25日)は旧暦の5月5日で、中国の伝統的な祝日の端午節です。

 端午の由来は紀元前3世紀、楚の有名な詩人や政治家である屈原(くつ げん)に起源しています。時は戦国、屈原は秦の張儀の策略に引っかからないように楚の懐王に忠告するものの、聞き入れてもらえず、楚の将来に絶望し汨羅江(べきらこう)に身を投げてしまいました。

 その愛国心を記念すべき、人々は彼の命日である5月5日に汨羅江(べきらこう)に供物を投げ入れて供養しますが、魚やエビなどに食べられてしまわないように「ちまき」が考えられたそうです。そして、ドラゴンボートで競い合う風習も彼の遺体を探すために生まれたと言われています。

 また、端午当日は香りの強い菖蒲(しょうぶ)や艾草(もぐさ)を玄関ドアに掛けると邪気を払えると考えられていました。菖蒲は不詳を追い払う宝剣と見なされ、魔よけとして使われていました。艾草は福を呼び寄せることを意味し、薬草としても使われ、邪気を払えるという説が古くからありました。

 さらに、端午の当日正午に集めた水道水や湧き水で体を洗ったり、霧吹きとして使ったりすると、運勢を変える効果があるそうです。