(イメージ:buritora / PIXTA)

 世界中が中共ウイルス(新型コロナウイルス)により外出を制限された昨今、電子デバイスを使用する機会がかつてないほどに増えています。そんな酷使された目をどう守ればいいのでしょうか。

 先日のCNNの報道によると、大人の一日の電子デバイス使用時間が13時間を超え、一年前の10時間より激増したと最新の研究で明らかにされました。

 スマートフォンやパソコンなどの画面を長時間で見ると、視力低下・眼精疲労・ドライアイ・目の炎症や頭痛を起こす恐れがあります。

 米国眼科学会の臨床広報担当、網膜専門家のラージ・マトゥリ(Raj Maturi)医師は、これらの症状を「デジタルビジョン症候群」と呼びます。

 マトゥリ先生は、英ムアフィールズ眼科医院(Moorfield Eye Hospital)の医師とともに、「20-20-20ルール」を提案しました。即ち、スクリーンを見るときは、20分ごとに休憩し、20フィート(約6メートル)離れたものを20秒間見ることです。

 「視野が明るくなる時、人間はまばたきをすることが少なくなります。そのため、常に充分にまばたきをすることを心かけましょう。」とマトゥリ先生は言いました。

 マトゥリ先生によると、人間は近距離のものを見るときは、目は一つの筋肉を使い続けることになります。遠いところを見るときは、その筋肉をほぐすことができます。明るいスクリーンを見るとき、まばたきは少なくなり、目が乾燥しやすくなるとマトゥリ先生は注意しました。

 すでに目の乾燥に苦しんでいる場合は、人工涙液の使用をマトゥリ先生が推奨します。さらに、ムアフィールズ眼科医院は加湿器の使用とワークデスクの正しい設置を推奨します。同院は4月に投稿したブログによると、パソコンのスクリーンは、上端が人の目の高さと合わせ、人の座っているところから18~30インチ程度を離れ、やや後方に傾けるべきです。

 米国国家眼科研究所の広報担当者レイチェル・ビショップ(Rachel Bishop)医師は、スクリーンの配置場所を重視します。上を向くと、目はより早く乾燥してしまうが、下を向くと、瞼が少し閉じるようになるため、目の中の水分の蒸発が少なくなり、目の乾燥を防ぐことができるとビショップ医師は言いました。

 ほかの対処策としては、周囲を暗くして、スクリーンを相対的に明るくする事もオススメです。また、目の炎症を引き起こす原因となるほこりの積りを防ぐため、定期的にスクリーンをクリーニングする事も良いでしょう。

 ビショップ医師によると、年をとるにつれ、焦点を合わせる目の筋肉に変化が起こります。20歳の時は、数時間にわたって焦点を合わせることが余裕で出来ますが、年を取ると、その能力は低下していきます。

 もう一つの潜在的な問題は、デジタルデバイスが放ち出す「ブルーライト」です。マトゥリ博士によると、ブルーライトは私たちの視力ではなく、体内時計に影響を与えます。夜になると、ブルーライトは入眠を遅らせる可能性があります。

 マトゥリ博士は、デバイスのダークモードへの切り替えを推奨します。そして、紙の本に類似する電子リーダーの使用もマトゥリ博士は推奨します。

 子供の目を保護するため、特に幼児期に近視の発展を遅らせるために、外出自粛の許容範囲内で、屋外でできるだけ多くの時間を過ごすように、親は子供を奨励する事が必要です。

(翻訳・常夏)