(イメージ:YouTubeスクリーンショット)

 中国の著名な人権派弁護士・王全璋(ワン チェンツアン)氏が27日、軟禁を解かれ家族と再会を果たした。王弁護士は5年近い刑期を終えて出所した後、当局により再び軟禁状態に置かれていた。

 2015年、人権派弁護士など数百人を対象とした一斉取り締まりで拘束された王氏は、懲役4年6ヶ月の刑期を終えて、今月初めに出所したが、中共ウイルス(新型コロナウイルス)対策のため14日間の隔離が必要だとして、故郷の山東省済南へ連れていかれた。だが、隔離期間終了後も厳重な監視下に置かれ続け、さらに1週間移動が認められなかったという。山東省済南市の自宅に軟禁されていた王全璋氏は同日、妻を看病したいと済南市警察に対して、北京行きの許可を求めたが、返答はなかった。このため、王氏はタクシーで北京に行こうとしたが、高速道路の入口で警察当局に止められた。4月27日、王氏は済南市警察の監視下で北京に入った。

 動画では、王氏の服役中、夫の釈放を訴える抗議活動で注目された李さんが、夫と7歳の息子をしっかりと抱きしめた後、「この5年間、再会を何度も思い描いた。まるで夢のようだ」と涙ながらに話す場面があった。また李さんが息子に「私たちはもう二度と離れ離れになることはないよね?」と語りかけた。

 その一方、王全璋の妻は4月26日に急性虫垂炎と診断されて治療を受け、北京の「西苑医院(病院)」で、その日の大半を過ごした後、夕方自宅に帰されたという。

 王氏は「これからどうなるのかはまだわからないが、しばらくの間、北京の自宅にいながら家族と過ごす時間を大事にしたい。」と話した。