7月10日、湖北省にある安陸第一中学(日本の高等学校に相当、以下、安陸一中)で、学校側が夏休みの期間を20日間から5日間に急遽短縮したことを受け、高校1年生による授業ボイコットや抗議活動が発生しました。SNS上で拡散された動画によると、生徒たちはキャンパス内で「権力集中に反対し、平等を唱える。20日間の夏休みを返せ」と書かれた横断幕を掲げただけでなく、大勢の生徒が「長期休暇」と書き込んだテスト用紙を掲げながら校内の廊下を練り歩き、スローガンを叫んで、元の休暇日程に戻すよう学校側に求めました。

 怒りが収まらない生徒たちに対し、ある教師が事態を収拾しようと歩み寄り、「君には今すぐ休暇の許可を出してあげるから、帰っていいよ」と声をかけました。しかし、生徒たちはこれに納得せず、学校側には問題全体を解決する誠意が全くないと疑問を呈しました。中には、「先生、なぜ毎年学校に反発する者が出るのか、考えたことはありますか」と大声で問い詰める男子生徒もいました。最終的に、生徒たちが団結して強硬な姿勢を貫いたことで抗議活動は成功を収め、学校側は同日に妥協して長期休暇を実施することを発表しました。

 この結果はネット上で大きな反響を呼び、ネットユーザーからは「彼らこそ中国の未来の希望だ」「生徒たちが団結した時に成し遂げられることを決して見くびってはいけない」と称賛のコメントが相次ぎました。ある人は、学校側の「本来得られるはずのものをまず奪ってみて、反発があれば元に戻す。学校側には何の損失もない」というやり方は、本質的に心理的な操作(マインドコントロール)の手法であると鋭く指摘し、「間違っていることには反抗すべきであり、従うことは黙認することに等しい」と述べています。

 今回の抗議活動が起きたのは、決して偶然ではありません。4000人以上の生徒を抱え、5月には国営メディアに「農業体験などの校外学習」について肯定的に報道されたばかりの優秀な進学校とされている安陸一中ですが、その輝かしい表向きの顔の裏には、生徒たちの長期にわたる不満が隠されていました。同校の旧キャンパス(古い校舎)に通う生徒によると、学校の寮の環境は劣悪であり、今回の強引な夏休み短縮措置は、蓄積された生徒たちの不満に火をつける直接の引き金となりました。

 安陸一中での授業ボイコットは、決して特異なケースではありません。近年、中国の学校におけるますます厳格化する高圧的な管理は頻繁に生徒たちの反発を招き、各地の学校で抗議の波が次々と起きています。今年5月だけでも、同様の事件が複数発生しました。5月29日、湖北省の陽新県実験高校の生徒たちは学校の管理に抗議するため、校舎の窓から民主化を象徴する歌『自由花』を合唱し、自分たちの思いを書いた紙切れを、まるで雪のように窓から撒き散らしました。その中の一枚には「自由を与えよ、さもなくば死を」とはっきりと書かれていました。

 また、5月26日の夜から27日未明にかけては、寮の長時間の停電により30度近い気温と蒸し暑さに耐えかねた広西体育高等専科学校と桂林航天工業学院の多くの学生が、徹夜で歌を歌って抗議の声を上げました。彼らは夜の闇の中でロックバンドBEYONDの『光輝歳月』を合唱し、「風雨の中で自由を抱きしめる」「自信が未来を変える」と高らかに歌い上げました。

 さらに大規模な抗議活動は、5月16日に山東省済寧市で発生しました。同日午前、汶上県第一中学(日本の高校に相当)の2000人以上の生徒が、学校側が一方的に週末の下校時間を遅らせ、際限なく休日を削ろうとしたことへの不満から、集団抗議を起こしたのです。同校はかつて「4週間に1度しか休めない」という過酷な制度を長期にわたって実施しており、批判の声に押されて2024年に改革を行った後も、生徒の休息時間は週にわずか24時間しかありませんでした。そして現在の副校長が就任してからは、それまでの改革措置をさらに削り続け、旧制度を再び推し進めようとしていたといいます。下校時間の延長計画を知った後、不満は急速に広がり、生徒たちは生徒間で連絡を取り合い、抗議の要求を取りまとめました。

 5月16日午前9時50分頃、校舎3階にいた生徒たちが真っ先に教室を飛び出し、「休みを返せ」と叫びながら広場に集結しました。この行動は直ちに高校1年、2年生の共感を呼びました。抗議の現場では、1919年の五四運動で使われた有名なスローガン「外に主権を争い、内に国賊を懲らせ」と印字された歴史劇用の横断幕が掲げられ、会場中から歓声が上がりました。それと同時に、学校側を糾弾する宣言文も生徒の間で広く出回りました。その中の「数多の生徒、心を一つにして共に憤り、必ずや本心を堅く守り、理に拠って力強く争い、謂れなき苛烈な制度には決して屈しない」という叫びは、人々の心を強く打つものでした。約45分の膠着状態の後、学校側は最終的に譲歩を余儀なくされ、下校時間延長の決定を撤回することを発表しました。

 湖北省から広西チワン族自治区、そして山東省に至るまで、これら一連の事件は、学校側の理不尽な管理や搾取に直面した際、沈黙を破り、団結と勇気をもって自らの正当な権利を勝ち取ろうとする若者が中国で確実に増えていることを示しています。

(翻訳・吉原木子)