夏の到来とともに、日差しはますます強くなり、紫外線指数も上昇を続けています。紫外線は肌の日焼けの原因となるだけでなく、肌の老化を速め、フリーラジカル(活性酸素など)を発生させ、コラーゲンの減少を加速させ、さらに細胞のDNAを傷つけます。日焼け止めクリームなどの物理的な日焼け対策に加え、天然の抗酸化栄養素を食事から摂取することで、肌の内側から外側まで防御力を高めることができます。ここでは、天然の抗酸化栄養素をいくつかご紹介します。
1.β‐カロテン:肌のバリア機能を強化するための基本栄養素
ニンジン、サツマイモの葉、ほうれん草などの濃い緑色の野菜には、β‐カロテンが豊富に含まれています。β‐カロテンは体内でビタミンAに転化され、表皮細胞の再生を促進し、肌のバリア機能を強化します。研究によれば、β‐カロテンを豊富に含む食品を8週間以上継続して摂取すると、日焼け後の赤みや腫れを和らげる効果があることが示されています。
2.リコピン:天然の光老化防止効果
トマトに含まれるリコピンは、強力なフリーラジカルスカベンジャー(抗酸化作用を発揮するもの)であり、メラニンの生成を抑制するだけでなく、紫外線による肌ダメージを軽減する働きがあります。研究によると、トマトやその加工食品を摂取することで、皮膚の赤みが抑えられ、肌の色や色素沈着が改善し、日焼けによるダメージを防ぐ効果があることが明らかにされています。
加熱するとリコピンが体内への吸収を促進するため、トマトソースや煮込み料理などトマトを使った調理法を積極的に取り入れることをお勧めします。
3.ビタミンC:コラーゲンの守り神
紫外線はコラーゲンを破壊し、肌の弾力とツヤを失わせます。一日100~200mgのビタミンCを摂取することで、紫外線によるダメージから肌を守ることができます。そこで、イチゴ、キウイフルーツ、柑橘類などの果物は、強力な抗酸化作用があり、コラーゲンの合成に必要なビタミンCの良質な供給源です。基本的な必要量を満たすには、3皿分の野菜と2皿分の果物を毎日摂取することが推奨されています。
4.アントシアニンとポリフェノール:抗炎症作用と美肌のための秘密兵器
ブルーベリーやブラックベリーに含まれるアントシアニンや、緑茶に含まれるカテコール(ピロカテキン)などのポリフェノールは、いずれも抗酸化作用があり、紫外線による炎症を効果的に抑制し、メラニン色素の沈着を抑える効果があります。毎日ヨーグルトにブルーベリーをひとつかみ加えたり、加糖飲料の代わりに無糖の緑茶を飲んでみるのもお勧めです。緑茶はさっぱりしていて脂を除去し、肌の修復に必要なエネルギーを補給してくれます。
5.栄養の相乗効果、複数の栄養素をバランスよく摂る
紫外線対策には、単一の栄養素だけでは不十分で、「栄養満点の組み合わせ」を作る必要があります。ビタミンCは酸化したビタミンEを再生し、リコピンとβ‐カロテンは協力して多くのフリーラジカルを除去することができます。また、ポリフェノールはダメージを受けた肌を落ち着かせ修復します。ですから次のような「虹色飲食法」を行うことをお勧めします。
赤(トマト、赤ピーマン)、オレンジ(ニンジン、カボチャ)、黄(トウモロコシ、黄ピーマン)、緑(ほうれん草、ケール)と青、紫(ブルーベリー、ブラックベリー)を、お茶やナッツ類と組み合わせ、週に4回以上摂ることで、全面的な日焼け防止効果が期待できます。
以上、食事からできる紫外線対策をご紹介しました。紫外線対策は外側からだけでなく、食卓からも始めることで、肌を内側から外側まで活性化させ、健康で輝きのあるものにしてくれるでしょう。今日からさっそく、色とりどりの野菜や果物を摂取し、最も自然な「日焼け対策」をやってみてはいかがでしょうか?
(翻訳・夜香木)

