(PxHere, CC0 パブリック・ドメイン)

 もやしは、日本のラーメン、韓国の石鍋ビビンバ、台湾の意麺(イーミェン)などの料理でよく見かける具材なのです。見た目が普通な安価食材ですが、実はその栄養が豊富で、ダイエットや血中脂肪コントロールの効果だけでなく、美肌にも役立つという様々なメリットがあるのです。
 もやしは見た目が小さなものですが、葉酸をはじめ多くのビタミンを含み、食物繊維、ミネラル、抗酸化物質も豊富に含んでいます。低カロリーで良質なタンパク質を摂取出来るだけでなく、特にGABAとアスパラギン酸を含み、疲労を軽減し、睡眠を助ける働きが期待されています。これらの栄養素は、健康維持や病気予防に非常に重要であることはもちろん、ダイエットや便通改善の効果もあるため、多くの芸能人がもやしを体重コントロールに必要な食品として摂取しており、「もやしダイエット」が流行した時期がありましたね。
 また、中国伝統医学や漢方医学の観点から見ると、もやしは「五味(ごみ)」の「甘(かん)」・「五性(ごせい)」の「涼(りょう)」に属し、体内の余分な熱や毒素を取り除き、利尿作用をもって浮腫みを抑え、「陰」あるいは体内の潤いを補う効果があるので、春から夏にかけてはもやしを食べるのに最適な季節となります。体内の余分な熱を取り除く働きがあるため、特に夏バテやのどの渇き、便秘などの症状を和らげるのに効果的な他に、体内の水分を増やし、肌のハリやツヤを保つ効果もあります。
 では、そんな栄養価の高いもやしをおいしく調理するにはどうしたらいいのでしょうか?今回は、簡単でおいしい炒め物の調理法を2つご紹介します。

1、鶏肉ともやしの炒め(2人分)

〈材料〉

もやし 150g
鶏胸肉 150g
サラダ油 大さじ1

〈調味料〉

にんにく 1かけ
乾燥唐辛子 1本(なくても可)
オイスターソース 大さじ1/2
塩 小さじ1(お好みで加減してください)
刻みねぎ 少々

〈作り方〉

(1)ニンニクはみじん切り、唐辛子は小口切り、鶏肉は薄切りにしておきます。
(2)フライパンにサラダ油の半分を入れ、油が熱くなったら鶏肉を入れ、焼き色がつくまで炒めたら、取り出しておきます。
(3)フライパンに残り半分のサラダ油を入れ、油が熱くなったらニンニク、唐辛子を入れ、香りが出るまで炒めてから刻みねぎを入れ、もやしを入れます。もやしがしんなりするまで炒めます。
(4)最後に炒めた鶏肉、オイスターソースと塩を加え、まんべんなく炒めたら、出来上がります。

2、もやしと玉ねぎの炒め物(2人分)

〈材料〉

玉ねぎ 1個
もやし 1袋
サラダ油(キャノーラ油も可) 大さじ1

〈調味料〉

ブラックペッパー 大さじ1/2
しょうゆ 大さじ1
水 大さじ1/2
塩 ひとつまみ

〈作り方〉

(1)玉ねぎはくし切りにしておきます。
(2)熱したフライパンに油をひき、油が熱くなったらくし切りにした玉ねぎを入れ、香りが出るまで強火で炒めます。
(3)もやし、調味料の順に加え、30秒ほど手早く炒めたら出来上がります。

 ちなみに、もやしは副菜として様々な料理に使えるのですが、一度に一袋の量を使い切れないこともしばしば。では、残しちゃったもやしは、どのように保存したらいいのでしょうか?保存方法は2つあります。
 ひとつは、保存容器に入れて水に浸してから密封し、2~3日に1回水を替えながら冷蔵庫で保存することで、約1週間保存できます。
 もうひとつは、水洗いをしてキッチンペーパーで水気を拭き取り、フリーザーバックに入れて冷凍で保存します。ただし、冷凍保存ですと、シャキシャキとした食感やフレッシュな味を損なってしまうので、できるだけ早く召し上がることをお勧めします。

(翻訳・玉竹)