中国共産党の官僚が防疫活動を視察している(イメージ:ネット写真)

 先日、中国共産党の官僚が防疫活動を視察した写真がインターネット上で多数出回っており、官僚が医療用のN95マスクを着用しているのに対し、医療関係者は一般外科用のマスクを着用していることが分かり、ネットユーザーの間で話題となっている。

 中国地方紙「無錫日報」によると、1月28日午前、無錫市委書記の黄欽が病院や疾病管理センターなどを視察した。黄欽はこの場で「疫病の流行が今、多くの医療関係者が危険を恐れずに前に進み、先に進んでいることを恐れず、医療関係者の防護に全力を尽くすべきである」と述べた。

 同紙は、同高官らの視察写真を複数掲載したが、ネットユーザーらを憤らせたのは、中国のメディアが「医療用N95マスクを現場の医療関係者に譲ってほしい」と呼びかけたにもかかわらず、高官らは医療用N95マスクを着用し、医療関係者らは一般外科用マスクを着用していたことだ。

 現在、中国国内のN95マスクは深刻に不足しており、多くの現場の医療関係者はN95を入手できない。ネットユーザーらは、「高官らが視察・会議をするときも、堂々とN95を着用している」と批判した。

中国共産党の官僚が防疫活動を視察している(イメージ:ネット写真)

 武漢肺炎の流行がエスカレートし、民衆はマスクが買えないと不満を募らせている。しかし、中国共産党の官僚はマスクを大箱に入れて運んだことが明らかになり、世論の非難を浴びた。2月1日、マスクを運ぶ業務用車両の動画がネットに公開された。ある男が武漢赤十字会の臨時倉庫から3Mのマスク1箱を取り出し、自動車のトランクに入れていたのだ。車のナンバープレートは「鄂A0260W」で、武漢市政府弁公庁の業務用車だと判明。この車の運転手は、受け取った物資が指導者に割り当てられたものだと言っている。

(翻訳・柳生和樹)