山西省呂梁市離石区にある永聚煤業のビルで16日朝、火災が発生し、多数の死傷者が出ました。

 火災は16日午前6時50分ごろ発生し、16日午後3時までに26人が死亡したほか、63人が病院に運ばれました。

 ネット上で出回っている動画によると、火災発生当時、ビルの2階から火が出て、上に燃え広がっていたことが分かりました。別の動画には、建物から爆発音が聞こえ、多くの従業員が慌てて避難する様子が映っています。

 火災が発生した建物は4階建てです。現場にいたネットユーザーによると、2階と3階が燃えており、数メートルの高さの火が窓から吹き出していたとのことです。

 火災発生当時、建物内にいた田偉さん(仮名)は、「火災が起こった2階が浴室と更衣室であり、当時は作業員が交代している最中で、早番と遅番の作業員がいた。火災が起きた際、廊下に煙が充満していたため、自分はダウンジャケットで鼻と口を押さえて外に逃げた」と述べました。

 永聚煤業で管理職を務めていた王さんは、「火災が起こったビルは鉄筋コンクリート構造で、可燃物は更衣室にある作業員たちの服だけだ。しかも、出火の位置は浴室であり、こんなに大きな火災が起こるのはおかしい」と述べました。

 公開された資料によると、聚煤業有限公司は2012年に設立され、山西東泰エネルギーグループの一員であり、石炭採掘などのことに従事する企業です。同社の資本金は3151万人民元(約6.6億円)で、従業員は1227人に達しています。しかし、同社のアニュアルレポートによると、2022年に同社の労災保険加入者数は859人しかいなかったとのことです。

 複数のメディアの報道によると、同社は過去数年に安全管理規定に違反したとして地元政府から処罰されたことがあり、また、同社は複数の法的訴訟にも関与しているといいます。

(翻訳・吉原木子)