雲南省楚雄師範学院で行われる軍事訓練(大学生などで行う)の動画がこのほど、ネット上で話題となっている。動画では、学生たちは警察官と賃金労働者を演じ、警察が給料を請求する労働者を暴力的に鎮圧する訓練が行われている様子が映っている。

 動画では、給料を請求する労働者の役を演じる学生たちが、白い紙や「お金を返せ」と書かれた紙を掲げる様子が映っている。黒い頭巾をかぶっている前列に立つ一部の学生は、迷彩服を着て盾を持った警察を演じる対面側の学生たちに向かって突進した。

 「警察役」は催涙ガスなどを使って「労働者役」を追い払って、衝突が発生した。「警察役」は「労働者役」を包囲し、暴力的に制圧し、彼らを一人ずつグラウンドの外へ連行した。

 現地の情報筋は、中国メディア「南方都市報」に対し、この動画の場面は9月28日の軍事訓練報告大会でおこなわれたもので、迷彩服を着た学生たちが「国防予備軍」として演じ、現場の色のついた煙は発煙筒だったと明かした。

 学生の軍事訓練に警察の暴力行為を取り入れたことは、地元やネット上で大きな議論を巻き起こした。

 ネットユーザーのコメント。

 「前代未聞だ!これまでにないテーマの訓練だ」

 「現実社会がこうなっているのだ。これは正しいかも。学生たちに早く現実を知ってもらい、社会の現実に対処できるようにし、将来、精神的な準備を持たせるべきだ」

(翻訳・藍彧)