河北省で洪水被害が発生した際、中国軍のヘリコプターが被災地を巡視中に墜落し、機内にいた16人の地元軍隊・政府の役人が死亡したとの情報がネット上で出回っている。しかし、関連情報は当局に厳しく封鎖されている。

 ネットユーザーからは、中国82軍のヘリコプター旅団のヘリコプターが被災地へ行く途中で墜落し、機内にいた参謀長、メカニック、パイロット、河北省の役人など約10人以上が亡くなったとの情報が出ている。ただし、この情報は確認されていない。

 ラジオ・フリー・アジアは7日、中国共産党(以下、中共)の軍関係者から得た情報によると、陸軍第82集団に所属するヘリコプターが先週、保定市の役人を乗せて、涿州市の洪水地域を巡視中に墜落し、機内の10人以上が全員亡くなったと報じた。

 死亡者の中には軍の副参謀長1名及び少なくとも4名の副局長級の役人が含まれており、その中には保定市の緊急管理局の副局長である范氏や、保定市交通局の調査官である李氏も含まれている。また、機内には公式メディアの記者も乗っていた。

 現時点で、中国軍および政府はこの件に関するいかなる情報も発表していない。ラジオ・フリー・アジアの記者は、保定市および河北省の複数の政府機関に何度も電話をかけたが、いずれも肯定的な回答は得られなかった。

 元中国メディア関係者の趙蘭健氏は13日、大紀元に対して、このニュースは4日に中国メディアの「今日頭条」の公式アカウントで発信され、多くのメディア関係者がそれを読んで、リツイートした。この敏感な情報は複数のメディアのグループで相互に共有され、取材に向かう計画を立てる者さえいた。しかし、この情報はすぐに削除されたと述べた。

 趙蘭健氏はまた、「現地のいくつかのメディア関係者にも聞いてみた。ヘリコプターの墜落は確実で、おそらく3日のことだった。保定市テレビ局の記者もいた」と述べた。

(翻訳・吉原木子)