アコヤ真珠(Wikimedia Commons/MASAYUKI KATO, CC BY-SA 3.0

 浅瀬でハマグリちゃんが開いたり、閉めたりしている。彼は自分を証明するため、真珠を二つ思いきり見せびらかす。ある水草の側にいる自分より大きなアコヤガイを見て、わざわざと近づけて声をかける。「ほら、見て、見て、このような真珠は君が持っているの?あるなら、見せてくれよ。」

 ハマグリちゃんは何度も真珠を二つ見せびらかしたが、アコヤガイは相変わらず黙っていて、じっとしている。

 ハマグリちゃんはもう一度吹っ掛けた。「見せてくれないわけは、もしかして、真珠を育めないの?だからずっと黙っているか。ほほほほ、君は本当に役に立たないものだなぁ〜。」

 アコヤガイは何も言わないまま、ゆっくりと体を開ける。まさかの大きくてきれいな真珠だ!その光りは水草に照り映える。

 その瞬間、ハマグリちゃんは呆れた。自分のものを見て比べると、とても小さくて真っ暗だ。結局、ハマグリちゃんはすごく恥ずかしく感じで、顔が真っ赤になった。

※ハマグリからも真珠のようなものは時々出てくるが、その珠は小さく、価値も低いものである。一方、アコヤガイから採れる真珠は品質が高く、価値も高いとのことである。

(翻訳・平清竹)