今年中国の大型連休メーデー休暇(2023年4月29日~5月3日)は記録的な観光ブームを迎え、各地の観光スポットのチケットが完売している。一方、世界保健機関(WHO)は新型コロナ変異株「XBB.1.16」が新たな感染拡大を引き起こす可能性があると警告している。

 ロイター通信28日の報道によると、中国の大型連休であるメーデー休暇の初日(29日)、鉄道利用者は1900万人以上に達し、過去最多となるという。また、中国民用航空局によると、メーデー連休の航空旅客輸送量が延べ900万人に達する見込みだという。多くの観光スポットのチケットが完売しており、ホテルも満室となっている。

 国内旅行は盛んでいる一方、出国旅行は依然として制限されており、新型コロナウイルス大流行前に比べて、出国旅行の予約数は半分に減少した。アジア太平洋地域の国々が主な旅行先となっている。当局は、国際線が少ないことが理由の一つであると述べた。

 WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は28日、新たな変異株「XBB.1.16」がまだ広がっており、病気や致命的なリスクを引き起こす可能性があると警告した。

 WHOの報告によると、「XBB.1.16」の遺伝子特性、免疫から逃れる能力(免疫逃避)、増殖率の推定に基づいて、この新しい変異株が世界中に広まり、新たな感染拡大を引き起こす可能性があるという。

(翻訳・吉原木子)