中国安徽省宿州市蕭県のある化学工場でこのほど、有毒ガスが漏れる事件が発生した。有毒ガスは付近の高速道路まで広がり、玉突き事故を引き起こした。

 中国の複数メディアによると、連霍高速道路蕭県区間で27日、玉突き事故が発生したという。現場にいた複数の運転手によると、約30台~50台の車が衝突した。白い煙が突然現れ、何も見えなくなり、空気中には非常にきつい匂いが充満しており、息をすると肺が非常に痛くなったという。

 現場にいた馬さんは、「家族を乗せてこの高速道路を通行していたところ、突然白い煙が現れた。当時は急ブレーキをかける暇もなく、衝突してしまった。白い煙は非常にきつい匂いがしており、目も刺激され、すぐに赤くなった。私は煙の中で吐いてしまった。3カ月の子どもはさらにひどい状態だった」と述べた。

 蕭県当局は29日午前、安徽新秀化学株式会社から煙が発生しているのを発見した。調査の結果、煙は同社3号工場の生産ラインの故障によるものだと判明した。当局は直ちに措置を取り、煙はすぐに消え、工場内での人命被害はないとの通報を出した。

 当局はまた、化学工場で発生していた煙と、連霍高速道路で発生していた玉突き事故の間に因果関係があるかどうかは、更なる調査を必要とするとしている。

(翻訳・吉原木子)