ティックトック(TikTok、抖音)はこのほど、ヨーロッパの複数の記者の移動履歴を追跡し、ユーザーの位置を取得したとして告発された。ティックトックの管理層は声明を発表し、これらの行動は「計画ミス」から生じたものであり、具体的な部門の従業員が責任を負うべきだと述べた。

 フォーブス(Forbes)の報道によると、ティックトックの従業員はアプリの機能を使用して、フィナンシャル・タイムズやフォーブスなどの複数の記者を追跡し、彼らのIPアドレスを不正に取得していたという。

 ティックトック親会社であるバイトダンス(ByteDance)は、社内内部書簡を発表し、今回の「情報漏れ」は従業員4人の個人的な行動によるものだと主張した。バイトダンスの法律顧問は、今回の事件は、復数の従業員が誤って職権を使用し、外国人記者のデータを入手したことが原因だとしている。これらの従業員が既に退職、あるいは解雇されたと明かした。

 バイトダンスが中国の国有機関の持ち株を受け入れたことで、ティックトックの安全性に対する各国政府の懸念が高まっている。台湾国営通信社である中央通訊社は、今回の事件がティックトックにさらなる追い打ちをかける可能性が高いと分析した。

 なお、ティックトックのセキュリティ問題がますます深刻化になっているため、より多くの米国政府機関と大学がティックトックをブロックしている。フォックスニュースによると、米アラバマ州のオーバーン大学は12月、校内のデバイスからティックトックを全面的にブロックするという。この前、テキサス州、メリーランド州、バージニア州などの州政府は、中国共産党に米国の重要なデータを取得させないよう、ティックトックの規制を行った。

(翻訳・吉原木子)