2022年12月21日から25日まで死去した一部の中国科学院・工程院院士(看中国合成写真)

 中国国務院の直属事業単位である中国科学院、工程院の両院院士は5日間で、少なくとも11人が死亡した。中国では、「院士」は高い権威を持ち、政府への提言を求められたりなどする。これらの院士の大量死亡は、新型コロナウイルスの感染に関連していると疑われる。
ハルビン工業大学は25日、中国共産党党員で中国工程院院士の王仲奇(おう・ちゅうき)氏が同日、「治療の効果がないため」ハルビンで死去したと発表した。

 王氏のほか、これまでの訃報によると、21日から24日まで、少なくとも10人の院士が亡くなったという。それぞれは、自動制御と電気システム工学の専門家の盧強(ろ きょう)氏、中国科学院上海薬物研究所元所長の蔣華良(しょう かりょう)氏、生化学と分子生物学者の張友尚(ちょう ゆうしょう)氏、首都医科大学附属北京児童医院副院長の張金哲(ちょう きんてつ)氏、生態学専門家の李文華(り ぶんか)氏、野生動物専門家の馬建章(ば けんしょう)氏、土木工学と構造力学専門家の竜馭球(りゅう ぎょきゅう)氏、無機・非金属材料研究専門家の顧真安(こ しんあん)氏、レーザー技術専門家の趙伊君(ちょう いくん)氏、レアアース冶金専門家の張国成(ちょう こくせい)氏であった。

 これらの訃報を発表した大学や研究所はそれぞれであったが、死因は「治療の効果がない」と統一されており、具体的にどのような病気で亡くなったのかは明らかにされていない。5日間で、少なくとも11人の院士が死亡したことは、現在中国で起きている新型コロナウイルス感染拡大との関連を疑わざるを得ない。

(翻訳・吉原木子)