インドの仏教徒(パブリック・ドメイン)

 インド北部にあるデリー連邦直轄地のチベット村で21日、中国人の女性ラマが中国のスパイ活動をしていた容疑で警察に逮捕され、インドで瞬く間に話題となった。

 警察はインドのプレス・トラスト・オブ・インディア通信社(PTI)に対し、身元調査の結果、この女性ラマは中国海南省出身の蔡若(Cai Ruo)という名の中国人であることが判明した。

 インドのブロードシート日刊紙「ザ・ステーツマン」によると、今までの調査結果で、蔡容疑者はネパールからインドに渡っていたことが判明した。インドで3カ月過ごした後、ビハール州のラニガンジ国境を越え、2020年1月25日にネパールに戻った。

 その後、蔡容疑者は現地の工作員の力を借りて、「ドルマ・ラマ」の名で出生証明書やパスポートなどの偽の書類を購入してからインドに戻り、多くの州で滞在歴があった。警察は現在、これらの書類を調査している。

 インドのニュースサイト「ファーストポスト」の報道によると、蔡容疑者が仏教徒になりすまし、伝統的な深紅の袈裟(けさ)を着て髪を短く切り、英語、北京語、ネパール語も話すことができ、インド滞在中にネパール語とヒンディー語を勉強し、疑いを逃れようとしたと、警察が述べた。デリー警察の特別捜査チームは、中国(共産党)に秘密情報を渡した疑いで蔡容疑者を逮捕した。

 警察は、蔡容疑者がネパールの身分証明書をどのように取得し、過去3年間誰がインドでの生活を支援してきたのかを捜査しており、「インドに危害を加える」行為に関与しているとも指摘している。

(翻訳・藍彧)