長江は底まで枯れ、河床が砂漠化している。(ネット写真)

 中国の江西省、湖南省では干ばつが未だに続いている。江西省の95.7%の県(市・区)は極めて深刻な干ばつ状態になっている。湖南省ではオレンジを栽培する農家は、川が干上がり、「死ぬほど乾いている」と述べた。

 江西省気象台20日の統計によると、9月11日8時から20日8時まで、江西省の平均降水量はわずか0.2ミリで、1961年以降の同時期比で史上3番目に少なかったという。干ばつ監視(モニタリング)情報によると、江西省では19日までに重度以上の干ばつが続き、そのうち95.7%の県・市・区が極めて深刻な状態に達しているという。

 江西省の農業気象センターと農業農村庁栽培業管理処によると、18日の時点で、干ばつの影響を受け、農作物被害面積は925.6万ムー、成災面積は407万ムー、絶収面積は100.9万ムーに達しているという。「成災面積」と「絶収面積」とは、干ばつが原因で平年よりそれぞれれ3割以上、8割以上収量が減少した面積と定義されている。

 江西省気象台は、9月下旬に晴れから曇りの天気となり、ほとんどの地域で降水がなく、最高気温は35℃〜37℃になると予想している。

 江西省の一部地域は、7 月中旬から深刻な干ばつが70 日近く続いている。人民日報海外版「海客新聞」は20日、江西省の干ばつにより、国内で有名な贛江(かんこう)のほとんどの河床が露出して水草がたくさん生え、本来の河床が草原となり、九江市(きゅうこうし)永修県(えいしゅうけん)の水上高速道路も草原道路と化していると報じた。

 湖南省水文・水資源調査センターは17日、省内の約97%が中度の干ばつ、約80%が深刻な干ばつ、約36%が極めて深刻な干ばつに見舞われていると報告した。

 湖南省邵陽市(しょうようし)新寧県の林春さん(仮名)は20日、大紀元時報の記者に対し、「乾燥しすぎて、植生の浅い丘の茂みが枯れてしまった」と語った。

 林春さんによると、川も池も干上がって水がなくなった。田舎には飲み水がないので、遠く離れた低地に水をくみに行ったり、プラスチックのチューブを使って洞窟から水をくみ上げたりするしかない。

 「こちらには経済資源がなく、主にオレンジ栽培で収入を確保している。干ばつで農家の人たちはかなり影響を受けている」

(翻訳・藍彧)