貴陽市花果園コミュニティの住民が中秋節の夜、マンションの前に集まり、食糧の提供を求めている。(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国共産党第20回全国代表大会を控え、各地ではコロナの流行を理由に封鎖が強化されている。9月10日の中秋節、貴州省貴陽市の多くの地域で、住民に食糧・物資を支給しないだけでなく、高値で販売していた。そのため、空腹の住民が夜中に配給所に殺到し、防疫カードを壊して食糧や物資を略奪した。同日、広東省深セン市福田村の約3万人の住民が封鎖に抗議し、解除を求めた。

 ネットユーザーが投稿した動画では、貴陽市花果園コミュニティの住民が中秋節の夜、マンションの前に集まり、食糧の提供を求めている様子が映っている。

 現場にいた住民の中には、住民委員会が金儲けのために住民に食糧と物資を売りつけ、金のない者は餓死を待つしかないと明かす人もいた。

 怒った住民たちは、配給所の防疫カードを壊し始めた。警察は現場に到着し、防疫スタッフもたくさんいたが、怒った多くの住民に何もできずにいた。

 大勢の住民が現場に到着した複数の警察車両を取り囲んだ。現場からは銃声が聞こえたようだ。住民たちは防疫用の食糧や物資を略奪し始めた。

 ネットユーザーによると、多くの食べ物は配給所でカビが生えて変質しても住民に支給されなかったという。

 また、深セン市福田村では、当局の果てしない封鎖に耐えかねた数万人の人々が10日未明に街頭に出て閉鎖解除を求めた。福田村の住民の一人は、抗議デモは福田村で行われ、約2万人から3万人が集まったと明らかにした。

 抗議デモは、10日夜12時頃から1時過ぎまで、約1時間あまり行なわれた。その後、当局はネットユーザーに対し、福田村住民の抗議デモに関するニュースの投稿を厳しく規制していた。そのため、ウェイボーでは、福田村住民が街頭で抗議し、閉鎖の解除を求めていたニュースはほぼ見られなかった。

(翻訳・藍彧)