四川省綿陽市連日の猛暑、一時的な停電で魚の酸素が不足し、大量の魚が死んだ。(YouTube動画のスクリーンショット)

 中国では電力不足が深刻化し、多くの企業が生産停止を余儀なくされ、市民の基本的な生活にも影響が及んでいる。四川日報によると、過去60年で最悪の熱波も、電力需要急増の原因。

 四川省は電力不足と水不足の危機に陥り、15日~20日に工場の操業を停止するよう指示されたが、電力網のピーク負荷は依然として高く、電力供給の圧迫を緩和できないため、25日まで工場の稼働停止を延長する通知を出した。対象は同省21市(自治州を含む)のうち19市の企業約1万6000社。

 四川省はアルミニウムやリチウムなど金属生産が盛ん。電力の8割以上を水力発電に依存しているが、気温上昇と少雨を受けて発電量が減り、7月下旬以降、工業ユーザーの電力使用を制限している。

 住民に対する電力制限を行う計画も始まっており、1回の停電は2時間半程度になる見込みという。

 南日報「トップニュース」19日の報道によると、四川省綿陽市のネットユーザーが投稿した動画では、連日の猛暑、一時的な停電で魚の酸素が不足し、大量の魚が死んで水面に浮いている様子が映っている。

 ラジオ放送の「四川観察」の報道によると、四川省綿陽市はこのほど、節電のため、夜間の道路照明と市民の外出を最低限に満たすことを前提に、16日から北川チャン族自治県で、街灯の半分が電力消費を減らすために一時的に停止するとのこと。

 ニュースサイトの財聯社によると、四川省当局は20日に記者会見を開き、電力の供給を確保するために実施した状況と作業を伝えた。四川省の現在の電力需要の最高負荷は前年同期比25%増の6500万キロワットに跳ね上がっている。四川水力発電の流入水量は前年比5割以上減少し、成都市などの負荷センターの電力消費を保証する主要な貯水池はすでに枯渇状態になっており、水力発電能力は急激に低下、電力供給と需要のバランスが著しく崩れている。

(翻訳・藍彧)