葬儀社のスタッフが納体袋の中で老人がまだ動いている事を気づきました。(YouTube動画のスクリーンショット)

 上海のある老人ホームが生きている人を、遺体を入れる納体袋に入れ、火葬のために葬儀社に引き取ってもらったが、葬儀社のスタッフが納体袋の中で老人がまだ動いているのに気づき、「返却」を求めたが、老人ホーム側は葬儀社のスタッフを説得して火葬させようとし、葬儀社側に叱られた、ということが1日、SNSの投稿で明らかになった。

  上海の老人ホーム「新長征福利院」が、まだ生きている老人を死者として火葬しようとしている様子を撮影した動画が5月1日に海外のSNSに投稿された。葬儀社のスタッフが老人を霊柩車に入れようとしたところ、「遺体」はまだ「動いている」ことに気づき、老人を戻そうとしたが、同老人ホームは老人を火葬することに固執したため、葬儀社のスタッフが激怒して怒鳴り込んだ。

 動画では、霊柩車は老人ホームの入り口で葬儀社のスタッフが遺体袋を開け、「生きている、ほら見て!まだ生きている!」と指摘しているのが聞こえると撮影者が述べた。「彼らはどうすればよいのかを議論している。戻さないとダメだろう!これは不道徳だね。死んでないんだから、葬儀社のスタッフに引き取ってもらうなんて、無責任だ。本当に無責任だ」

 その後、議論を経て、老人ホームの職員は、その老人を院内に戻した。ネットユーザーはこの動画を見て、思わず「これは人殺しだ」と批判した。

 2日未明になって、新長征福利院と普陀(ふだく)区民政局がようやく、これは「確かなことだ」と認め、老人は治療のため病院に搬送され、命の別状がなく安定していると中国のポータルサイト・新浪網が報じた。普陀区民政局はまた、今回の事件を受けて、関連部門と合同調査チームを立ち上げ、新長征福利院に駐在し、状況を把握した後、地域社会に発表すると明らかにした。

 ネットユーザーから非難のコメントが殺到した。

 「可哀想な中国庶民!」「ひどい話だ」「恐ろしい」「老人は健康だったのか」「非人道的な行為だ!信じられない!」「中国人では人命が無価値だ」「人命をおろそかにして人殺しをする共残(産)党は皆、報いを恐れないのだ!」

(翻訳・藍彧)