中国の上海市政府は3月13日、突然ロックダウンを宣言した(ツイッターの動画のスクリーンショット)

 上海で教師をしていた南アフリカ人女性ノマコクワ・ブラッキー(Nomaqocwa Blackie)さんが、ロックダウン(都市封鎖)期間中に死亡したと、複数のアフリカのメディアの報道で分かった。死因は病死なのかは不明。

 今年3月、上海で「オミクロン」の感染拡大を防ぐため、厳しい「ゼロコロナ」政策が実施され、当局の指示で2500万人が自宅待機に追い込まれた。上海で働いている外国人も突然の封鎖に圧倒され、十分な食料もなく自宅に閉じ込められた人も少なくない。

 報道によると、ロックダウン中も、ブラッキーさんは自宅で仕事を続け、南アフリカ東ケープ州にいる家族と連絡を取り合っていた。

 ブラッキーさんの家族には、毎週日曜日の午後5時に集まり、祈祷をするという習慣がある。しかし、4月17日の夜、ブラッキーさんの姉と母がズーム(Zoom)でブラッキーさんを呼び出したところ、ブラッキーさんは応答しなかった。姉はブラッキーさんの友人や同僚に連絡を取ったところ、ブラッキーさんは所属学校に授業の動画を提出していないことが分かった。

 その後、ブラッキーさんの同僚はブラッキーさんの部屋を訪ね、所持しているアパートのアクセスコードを上海警察とボランティアらに渡した。「警察とボランティアたちは、部屋の中で衝撃的なことが起こったと言っている。まだ調査中なので、妹の死因はまだ知らされていない」とブラッキーさんの姉が語った。

 ブラッキーさんの家族は現在、彼女の遺体を一刻も早く南アフリカに送り返してもらうよう努力している。

 ブラッキーさんの死因を推測する海外ユーザーのツイートが殺到した。
 「急死して、誰も見つけてくれなかったのか?」
 「報道記事の説明が非常に曖昧なんだね。死因を公言してもいいのでは?」
 「上海政府のメンツを保つため?」

(翻訳・徳永木里子)