(動画のスクリーンショット)

 チャットツール「テレグラム(Telegram)」ではこのほど、少なくとも10人の若いロシア兵が、政府に見捨てられ、1940年代の歩兵銃を配給されたため、多くの仲間が戦死したと訴えている動画が流れている。親ウクライナ派による投稿だった。

 英紙タイムズ3月31日付の報道によると、軍用車両に座っていた若いロシア兵士は、まだ18〜20歳くらいで、もともとは大学生や一般労働者であり、専門的な軍事訓練を受けていない者もいたが、わけのわからないまま前線に送られたという。彼らが最近参加した戦いは、ウクライナ東部ドネツィク州シュミーという都市での戦闘だった。

 これらの若い兵士たちは、最前線に送られただけではなく、第二次世界大戦で使われた1940年代のソ連の古い歩兵銃を配給されたと不満を訴えた。戦闘中に突然、弾丸が発射できなくなり、敵の砲撃に直面することを余儀なくされ、その結果、多くの兵士が戦死した。

 また、ロシア国防省はいかなる公式の文書化プロセスもなしで、彼らを最前線に送ったと述べた。その後、彼らの生死にまったく関心を寄せず、彼らが前線でどういう状況に遭っているのかが、全く分かっていない。「我々に犠牲になれと言っているようなものだ」と怒りの声を上げた。

 同報道によると、ロシア政府は今回、多くの若い兵士を採用しており、少なくともその4分の1は18歳から27歳で、そのほとんどが貧しい家庭の出身だという。

(翻訳・徳永木里子)